知人を見舞うために、★隣市★にあるクリスチャンの方々が創設された病院を訪れた。
 ミッション系の病院らしく、縦長の窓が多かったり、壁やエントランスにステンドグラスが★用いられてたり★、また、院内のところどころに木の素材が使われていたりして、そういった部分に多少なりとも安心感を覚えた。
 外来等★で順番を待つためのいすも、すべてやわらかいソファーなので、身体に痛みを抱える患者も、こころに痛みを感じる患者や家族なども、いくらか楽に座っていられるかもしれない。
 院内のレストランには、家庭的な雰囲気を感じさせるカントリー調のテーブルセットが置かれていて、「家で食事をしている感じ」とまではいかなくても、近所のレストランで食事をしている雰囲気くらいは味わえるかもしれない。
 「理想の病院は“家”や“街”が感じられる空間」といわれるのをよく聞く。(★改行しない)「理想」とはまだ遠い病院も多いとはいえ、少しずつ、けれども確実に“病院”という空間が変わってきているのも感じる。
 それでもやはり、単純に喜ぶ気持ちにはなれない。病状によって待つことが難しい患者もいるのだから。(★改行しない)患者として何かを1日待つことは、苦しむ時間を1日延ばすことになるかもしれないのだから。