治療を終えて、病院の救急外来の出入口付近で迎えの車を待っていると、同世代くらいの男性に(★読点なし)「★ひとり?」と声をかけられた。(★改行しない)頷くと、「ちょっと待ってて」といって、★あたた★かい缶コーヒーを2本買ってきて、1本を私に手渡してくれた。
缶を開け、コーヒーを飲みながら、彼はおもむろに話しはじめた。「実は今、彼女が救急外来で診てもらっててさ、ケンカしてる最中に倒れて、金もないし、どうしようかと思ってんけど、一応タクシーで連れてきてん。ただの風邪らしいねんけどな」。(←★句点★改行しない→)それを聞き、「えっ?いってあげなくて大丈夫なんですか」(★改行しない)というと、(★改行しない)「いいねん」とそっけない答え。
 けれど、彼女が倒れた時の状況などを話すうち心配になってきたのか、コーヒーが冷めた頃には、「やっぱり、ちょっとみにいってくるわ」といい残して、彼は救急外来の処置室へと消えていった。
 「どんなことをいっていても、やっぱり彼女のことが心配なんだな」。(←★句点残す)そんな★あたりまえのようなことを思いながら、缶に残っていたコーヒーを飲みきった。
 気がつけば、バレンタインデーもそう遠くない季節。