オランダでは、在宅で生活する認知症患者をケアする家族の精神的負担を軽減するために、臨床心理士さんが、定期的に認知症をもつ方の家庭を訪問する。ある地域の臨床心理士さんは、患者が訪問介護士さんと散歩などに出かける時間帯に、患者家族のもとを訪れるらしい。うまくいっている家庭でも、そうでない家庭でも、患者が同室や同じ家の中にいるのでは、いえないことも、いいにくいこともある。そんな患者家族への配慮だと聞いた。
 患者や家族に、“個人”でなく“地域”で配慮しているというのは、しんどさをもちながらも安心感が得られる気がする。また、患者の留守中に患者宅を訪問するという心配りだけでも、疲れた時の家族のこころをいくらか柔らかくしてくれるかもしれない。
 オランダにいってその実際を見た訳ではないが、視察旅行から帰国した人の話を聞くだけで、私のこころも和む気がした。

(都合により、写真等は日記を書いた当日のものではありません。今も、出版とはいかなくても朗読動画のようなものか何かをつくりたい思いはもっています。厚かましいお願いながら、お手伝いいただける方がおられましたら、吹田市市民公益活動センター内「メディカルケア・フォー・ライフ」まで、メールまたはTELにてご連絡いただけると嬉しいです)