今月のドキュメンタリー研究会 | のんの日々

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 鑑賞ユニット、ドキュメンタリー研究会の今月のドキュメンタリー映画は、『いまここにある風景』。今回は、気持ちにゆとりがなく、事前に映画について調べることもなく、ドキュ研メンバーで一番遅くに会場入りしました。席に着くと、ほどなく予告が始まり、本編のいつまでも終わらないかもと思わせる中国の巨大な工場の移動映像からスタートしました。

 製品を作り、輸出し、使い終わった製品を回収し、一部を再利用する中国での様子。いかにも、素手で作業するにはためらわれる電子部品の解体作業、汚染された川、巨大なダムの建設の為に自分たちの住んでいた村を壊していく住人など。スクリーンには、産業発展の裏のあまりみたくない現実が映されていました。

 日本に暮らしていても、使い終わった電気製品の末路についてはほどんど知らないでいる自分。プラスチックのゴミも、分別はしても最後の処理は誰かに委ねている現実。そんなことを考えました。

 映画鑑賞の後は、メンバーと食事をし、同じ会場で開催中の『世界報道写真展~2008~』も観ました。映画と同様普段目にすることのない事実を、観てきました。この日は、メンバーのYさんの紹介で、記録カメラマンの福田文昭さんにもお会いでき、世界報道写真展の感想などもメンバーと共有することができました。紛争や暗殺などの危機的な場面で、シャッターを押せるか否か。写真という表現の魅力、写真への熱い思いなど、貴重なお話も伺えました。

 映画も写真も、人によってどこに興味を持つか違うので、それぞれの観賞後のトークは面白いなあと思います。

 来月のドキュメンタリー研究会の世話役は私。何を観ようかなぁ。


中国の巨大工場の朝礼


世界報道写真展大賞 イギリスの写真家ティム・ヘザリントン氏の「アフガニスタンの戦場でひと休みする米軍兵士」