2018年といえば6年前。

私が相談業務についてまだ1年もたたない頃。

ブログに大将のことを書いていました。


「ひきこもり界隈の方」ならこの口調だけでわかってしまうわね。

"大将"は生きづらさの5冠王、大橋史信さんです。

本の出版もされましたね。

先日、1月10日。

43歳の若さでお亡くなりになりました。

大動脈解離でした。


うそでしょ?
先日お会いしたばかりよね?
(前日まで講演されていたのです)

「この人はNonさんと気が会うと思うから会ってみてほしいなぁ」
「Nonさん!僕だって当事者なんだから助けてよー、相談にのって!」
「今度はNonさんがみんなの前で話してみて。大丈夫だから」
尻込みする私をどんどん巻き込んでいく。
…厳しいようで。

「現地集合で大丈夫?駅で待ち合わせする?」(私は迷子になる天才)
自分は待ち合わせ苦手のくせに。
…優しいか。

駅から会場まで一緒に歩いたおかげで久しぶりにゆっくりお話しできましたね。

「最近、呼んでくれない」って怒ってたけど、忙しくなっちゃって来てくれなくなったのは大橋さんの方でしょうって文句を言った。

ほんとうはご活躍、拝見してました。
本だって買ったしね。
だけど「すごいですね」なんて言うと本気で不機嫌になるでしょ?
だから、こちらもぶっきらぼうに言っちゃうんだから。

ひきこもりさんは体調管理が難しい。
「あの人をどうやって医療につなぐか」
一緒に支援計画をしてみたら、大将は病院についての知識もいっぱいで。
ほんとうにすごいなって思ってたのに。

自分が病院嫌いってどういうこと!?

生きるのが辛い。
息をしてるだけで精一杯。
そういう辛さを知っているから。
それを埋め合わせても溢れるくらいの幸せな経験をたくさんしてほしい。

一番辛かったという33歳から10年。
埋め合わせできるくらい楽しめた?
足りてなかったらどうしよう?
痛かったり、辛かったり、怖かったり…さみしかったりしなかった?

別れ際は、いつも通り。
「握手しよう」って言うんだよね。
大将から誘ってくるくせに、差し出した手をにぎり返してはくれない。
私は、毎回ちょっとびっくりして、こちらからぎゅっと握ってしまう。
ふんわり握手。

今度あったら話しきくからさあ…。