背番号18の主将

背番号18の主将

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やっとついた。

ここが俺がこれから3年間野球をする所なんだ・・・






昨年の12月・・・

聖一「お前はどこの高校行くんだよ?」

巧  「まだ決まってね~よ!!お前こそどこ行くんだよ」

聖一「ん、俺か!俺は明道に行くよ!」

巧  「え!め、明道ぉ~~~!!」

聖一「うん!」

巧  「でも、お前地元の高校に行く予定じゃ・・・」

聖一「最初はな。でも、強い所で野球がしたくなったんだよ!」

巧  「強いとこなら地元にもいくらでもあるだろ!」

聖一「ああ。あるよ」

巧  「なら、地元でも良いじゃないか!」

聖一「でも、地元に甲子園レベルの学校は無い・・・」

巧  「こ、甲子園レベルって・・・」

聖一「俺の夢は甲子園に行くことじゃない・・・

    甲子園で勝つことなんだよ!そのためには

    甲子園でも勝ち進める高校に行かなくちゃならないんだ!」



聖一とは小さいときからの友達だ・・・

たまたま家が近所でずっと遊んでいた。

喧嘩なんて一度も無い・・・

小さい時から聖一が俺を引っ張っててくれてた・・・


野球を始めたきっかけも聖一だった・・・

聖一がグローブとバットを持ってグラウンドに行くのを見て、

おれも野球がしたいと思い、親に頼んでグローブを買ってもらった。

これが俺の野球人生の始まりだった・・・


それから6年・・・

聖一のポジションはピッチャーだった。

俺のポジションもピッチャーだった・・・


いつも俺は聖一の控えだった・・・

でも悔しさは無かった。


聖一はすごい投手だったからだ・・・

そんじょそこらの打者が打てる球ではなかった・・・


ボールのスピード、キレ。コントロール。フォークにスライダーにカーブ。

どれも俺は敵わなかった・・・


でも、俺も聖一ほどではないが変化球には自信がある。

スライダー、カーブ、フォーク、シンカー、シュート五種類の変化球が投げれた。

ただし、スピードは120㌔そこそこだけど・・・


でも、聖一がこんなことを言うとは思ってもいなかった・・・

聖一はこの町が好きだ。俺も好きだけど・・・


この町で一生暮らすとも言っていた・・・

その聖一が地元を出て、東京の高校に行くというなんて思いもしなかった・・・


聖一と一緒にいた時間は長いようで短かったのかもしれない・・・


そんなことを考えていたら俺の涙腺に火がついて、

涙が出てきた・・・



聖一「お前、何泣いてんだよ!」

泣くのを必死にこらえ、俺は言う。

巧  「だって・・・俺、高校でも聖一と野球したかったから・・・」

ダメだ。ムリだ。涙腺が壊れた。涙が止まらない。

聖一「じゃ、一緒に明道行くか?」

え?

聖一「どうした?俺おかしなこと言ったか?」

涙が一気に止まった。良かった。涙腺は壊れてなかった。

聖一「だって、巧は俺と野球したいんだろ!」

必死に頷く俺。

聖一「俺もだよ!よし、交渉成立!2人で明道に行こう!」

まただ。また、俺の涙腺が壊れた。



こうして、俺は聖一との約束を守るため、親を何とか説得し、

明道高校に入学した!!







今年4月



聖一「おーい、巧。今から野球部の挨拶が始まるってよ。」

巧  「分かった。今行くよ。」




こうして、俺の高校野球生活が始まった。