アイ・ウェイテッド・フォー・ユー(マイルス・デヴィス) | 今日の一曲

今日の一曲

これまでに出会った心に残る曲を一日一曲選びます。貴方の思い出などありましたら教えてください。

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Miles Davis - I Waited for You
’46年 作曲:Walter Gilbert Fuller / Dizzy Gillespie

Miles Davis (trumpet)  
"Gil" Coggins (piano) 
Percy Heath (bass) 
Art Blakey (drums)

Recorded : the WOR Studios, NYC, April 20, 1953
Album : Miles Davis Volume 2

マイルスは’49年にパリでまだ駆け出し中のジュリエット・グレコと多分人生で最初で最後の恋をします。
人種差別が今以上に大きかった当時ですから、感受性が人一倍強いマイルスの苦悩は大きかったようで’50年頃から麻薬に侵されるようになります。そんな苦境からなんとか抜け出そうとするマイルスに手を差し伸べたのがブルー・ノートのアルフレッド・ライオンで、マイルスに’52年から3年間1年に一回づつ録音することを約束したようです。
このアルバムは、そんな訳で3つのセッションを集めたもので、この曲は中毒から立ち直る途上にあった’53年の録音です。
ジュリエット・グレコへの想いが込められているのかも、と思って聴くと感慨もひとしおだと思います。
ちなみにジュリエット・グレコとの愛は終生変わらなかったといいます。