It Could Happen to You
’44年 作曲:ジミー・ヴァンヒューゼン 作詞:ジョニー・バーク
さすが名曲です。沢山のミュージッシャンが気持ちを込めて演っているので、どれも良い出来で選択に悩みます。刻むようなガーランドのピアノのブロック・コードに乗って、マイルスやコルトレーンが最高のソロを取る「リラクシン」の一曲、思い切り良く歌いきる「サムシング・クール」のジューン・クリスティー、アート・ファーマーのペットのテーマに続くソニー・クラークのソロが素晴らしい「ダイヤル・S・フォー・ソニー」、ストリングスをバックに悩ましく歌うジュリー・ロンドン、ディック・ガルシアの寛いだギターがたっぷり聴ける一曲、テナー一本で浪々と歌い上げる「サウンド・オブ・ソニー」のソニー・ロリンズ等々どれも素晴らしいですが、職場の環境が変わって気持ちが不安定だった頃に良く聴いていた思い出もあり「Chet Baker Sings It Could Happen to You 」のものにします。歌の後に入るスキャットもチェット・ベイカーならではのけだるい味わいがいいですね。