くるほしく季節を呼べる首すぢが脈打ちてゐるわがこひびとよ


おてどないかなしみゆゑに木の葉かげ首折るやうにけものはねむる


火のやうなひとに逢ひたししんしんとひとつの思想差し出だしたし


そのいのち短か短かと風が言ふ朝の両眉きりきり痛し


豊潤にうつろふ陽(かげ)をあますなく浴みて生きたしこの日かぎりを


                          永井陽子