mちゃん
お母さんはね
mちゃんのお父さんを愛した
愛したお父さんとの一人娘を生んで
幸せなはずなんだ
でも
妻と嫁の立ち位置に
母がおざなりとなり
何か育児書に書かれていた
「こどもと言えど一人の人格として接しましょう」
なんてのを鵜呑みにして
まだ幼いのに
大人になるように強いて
ほんとはいっぱい
甘えさせてあげないといけない時期を
さみしかったよね
ごめんね
じいじとばあばも
お母さんをそうして育てた
お母さんもそういうものなんだと
そう育ってしまった
ごめんね
だからこそ…なのに
お母さんぐずぐずして弱虫だから
お父さんの強気なところを受け継いだ
mちゃんなら
mちゃんならと
いきる芯の強さに頼ってしまった
たくさんたくさん
だきしめて
たくさんたくさん
笑顔になるように
仕事場にも連れていったこともあったけど
違うんだ
そんな時間の過ごし方は
お母さんは
mちゃんに甘えてたんだ
一緒にお風呂に入ったり
髪を結んだりメイクしたり
スマホ教えてくれたり
一晩中ドライブしたり
苦しんで苦しんで
苦しんで苦しんで辿り着き
外の世界を知りはじめ
別の苦しみが起き始めていたのに
油断した愚か者
どうして前日に
あんなに喧嘩したんだろう
どうしてあのとき
電話に出なかったんだろう
防犯カメラに写るあなたは
もうお母さんのことを
振り向かなかったんだね
絶望させてごめんね
全部全部背負うから
お母さんだけがあなたのつらさを
どうかお母さんが此処を終えるとき
一瞬でもいいから逢ってちょうだい
てを繋いでほしい
謝りたいの
自己憐憫でみっともないでしょう
ごめん ごめんね
左耳は大好きな音楽を聴けてる?
唇の荒れは治って口紅ぬってる?
手足は冷えてない?
優しいお友だちに出逢えてるかな?
先にいたワンコにも逢えた?
此方のおばあちゃんワンコは元気だよ
mちゃんの最期の望み通り
ちゃんと面倒見てるよ

どうか
逢えますように