先日から、妻が人形に取り憑かれている。

サーニットという焼結用樹脂粘土で作った物や、球体関節人形である。子供の頃から人形が好きで、いつか造りたいと思っていたらしく、その傾倒はかなりのものだ。

ついに昨日、球体関節人形が一体届いた。BlueFairy社のPocketFairyシリーズの一体である。


妻と一緒に人形について調べていて、驚いたのだが、非常に精巧に作られており、カメラを通してみると、それだけでちょっとした絵になる。

また、それらの人形愛好家はドーラーと呼ばれているらしく、デフォルトでついてくる衣装以外に、様々な衣装がメーカーから出されており、さらに、ドーラーによる手作り衣装も多種多様なのだ。


また、衣装にとどまらず、ウィッグ、アイ(目玉)、ハンドも交換部品があるだけでなく、顔には化粧を施す。

それこそ、世界に一体だけの自分の人形が出来上がると言うわけだ。

それらの人形を総称してカスタムドールと言うのも頷ける。

私が子供の頃夢中になったガンダムのプラモデルや、自動車の改造に似た心境なのだろう。


さて、そのPocketFairy、竹宮恵子氏の「草と木の詩」の主人公ジルベールに似ているのだ。

伏し目がちな目に、自身の人生に諦めと憂いを感じているかのような、皮肉った笑い。その瞳は少し遠くを見つめているかのようで、まさにジルベール!である。

なるほど、妻が一目惚れする訳だ。

もちろん、その子の名はジルベールである。


ジルベールを見ながら

「PocketFairyもっと欲しい」

と言う妻に、セルジュとオーギュも揃えるのかと聞くと、

「最近オーギュは好きになってきたけど、セルジュは好きになれないから、オーギュなら揃えても良い」

らしい。


ドーラーには、子持ちの奥様方が多いと聞く。

ジルベールに誘われて、妻もドーラーの仲間入りだろうか。