今年5月、ヴァージニア州ノーフォーク連邦地方裁判所のレベッカ・ビーチ・スミス判事は、この捜索計画を承認し、無線機の回収は"タイタニックの消えることのない損失、生還した人たち、そして沈没で亡くなった人たちが残した遺産に資するものである"と書いている。しかし、これに対して米政府側は、6月に法的な異議申し立てを行い、この裁定は連邦法に違反し、沈んだタイタニックの残骸を神聖な追悼の場とみなす英国との協定に反すると主張。弁護団は、2000年の判決は、船体、遺物、人間の遺体が損なわれないようにするために、この難破船への立ち入りを規制したものだと主張。タイタニック号は、1912年にイギリスからニューヨークへ向かう航行中、氷山に衝突して北大西洋で沈没し、1985年にその残骸が発見された。人間の遺体を巡る問題について、この問題が軽視されている、いや、ちゃんと重視していると、双方が主張して議論が膠着状態になっている。RMSタイタニック社の社長、ブレットン・ハンコックは、政府の見解は科学というより感情にのっとったものだと語る。「このような問題を世論の支持率を高めるために利用しているだけです」RMSタイタニック社は、法廷で認められたタイタニック号の遺物の管財人で、銀器や陶磁器、金貨など数多くの遺物を管理している。「当社は常に、タイタニックは考古学的遺跡であると同時に墓場でもあると考え、敬意をもって扱ってきました」ハンコックは言う。「その精神は、実際に人の遺体があるかどうかには左右されない」海洋学者のギャロによれば、遺体はもう何十年も前に海の藻屑になってしまった可能性が高いと言う。タイタニックは水深およそ4000メートルのところに沈んでいるが、深海はタンパク質が不足しているため、海洋生物によって人間の肉は食べ尽くされ、骨は深海の水の化学作用で分解してしまっただろうという。その反面、
深海の冷たく酸素の少ない海水は、驚くほど保存力があるから人骨は残っている可能性もあると言うもの。完全には否定する事は無いけど、もしかしたら船体の周囲に人骨が散らばっているのかもしれない。
