
一審では、裁判官が弁護士の主張する陳述は事実と根拠に基づいて述べられている事を前提に審議が進められていた。何度か口頭弁論期日で和解勧告された訳だが、その勧告も「どんな事故でも過失があるのだから貴方も過失を認めて和解したらどうでしょうか?」明かに此方の主張を全く認めていない感じの勧告だったので、「双方で異なった事故態様を主張していて、一体何処に妥協点を見出せるのでしょうか?私が納得できるだけの和解案を提示出来ますか?」って言ったら不機嫌な様子だった。双方に過失が在るとの前提で審議されている裁判では、到底勝訴する事が難しいと直感的に感じた。ならば、決定的な証拠の提出は止め相手の辻褄の合わない箇所だけ突っ込みを入れる法廷戦術を取った。結果的には、証拠の立証を行わなかった為に一審判決は敗訴。まあ、これは予期していた結果だったので、判決文が郵送された翌日には控訴手続きを取った。控訴理由書は20ページ以上にも及び、相手方の不法行為が決定的な証拠と道路交通法に該当する条文を抜粋して提出。完全に論破されてしまった形になった弁護士は答弁書を提出出来ず、口頭弁論期日の当日になって、「準備書面にて反論の理由を明かす」と言った答弁書を提出するのがやっとだった。結局、裁判が結審する迄反論の理由を明かした準備書面が提出される事が無かった。今回の勝訴で思ったのは、損保の顧問弁護士は事故の態様を詳しく調べ上げてないって事だった。恐らく弁護士は、法知識の無い素人相手との裁判は、負ける訳が無いと最初から人を見下していた事も原因の一つかもしれない。短期に終了すると思われた裁判も難解な物理学迄持ち出して長期化し、中々根を上げない素人にさぞかしビックリしたかもしれない。

