ヨシムラ デュプレックスサイクロン 1972年11月のAMA最終戦のオンタリオでCB750 レーサーに集合マフラーを装着して参戦し、周囲はその速さと排気音に魅了された。マフラーの開発に当たっては、規格外のパイプを用いる為に板材を丸めて長さや外径の異なるパイプを幾つも製作して組み合わせながら一つ一つ検証して行った。以後、並列4気筒は4-1が定番となり、更に集合部の排気管を4気筒の点火順に配置する「サイクロン」を80年頃に開発した。(詳しくは逸話、集合マフラーとは?を参照 )だが、低中速域では4-1よりも4-2-1の集合方式の方がトルクが稼げた。当時、肺ガンの手術で病床に付いていた吉村だったが、新しい集合方式を考え2本の排気管の途中を筒状チャンバーで繋ぐ「デュプレックスサイクロン」を思い付いた。所謂、このクロスオーバー方式は、理想的なエンジン特性を引き出すためにエキゾーストパイプに設けられたバイパスパイプであり、ピークパワーの向上と低中速のトルクアップの両立を果たす為、以後、他メーカーでも似た様な排気システムが採用されている。現在では、当時よりも排気効率の研究は更に進みエキゾーストパイプにコニカルヘッダーを採用する事で排気流速を高め更なる効果を求め様としている。