上野 | 木のうろ

上野

彼女と過ごさない週末は初めてで、
一日中ずっとお酒を飲んでいた。
この日記を書き始めたころと比べると多少心も落ち着いたように思うが、それでも一日は長かった。

見知らぬ相手とメールをしていた。
誰でも良かった。でも、アダルト系列の出会い系などではない。
薬のせいもあるのだろうけど、彼女が「別れましょう」「もう恋愛感情のないあなたとはセックスできない」と言われた日から勃起はしていない。
誰かと話したかった。

メールの相手はテンションが高く、話題の間のようなものも合っていた。正直、刹那的に週末はその人とのメールにすがっていた。一緒にじゃあ上野でディナりますか、ということになり、雪の降る中上野に行った。

出会ったのは二つ上の三十歳の女性で、寒いのに薄着でやはり寒そうだった。カフェ?はあ?なんだそれ?的なサバサバした性格の女性だったので、近場の居酒屋で飲んだ。互いに話しをしあい、笑いあった。何かあったのと聞かれ、ふられた、と答えた。あーそっか、次次、ネクストネクスト、とその人は笑いとばした。

歳月を忘れようとは思わないが、歳月にこだわろうとも思えなくなっている自分が、だんだんいるように思う。

最後に寒いー、といって手をつないだ。彼女は鶯谷で下車して自分は巣鴨で降りた。人の手は温かかった。けれど、やっぱり一番握りたい手は彼女の手だろう。

深酒のせいで大量に吐いた。
体重が52キロになっていた。無理してでも喰わなければならない。


電話がこない、メールがこない、ということには、辛いけどそういうことなんだろう、とコメントに書いたけれど、
仕事をしていてメールがこないなということをふと思って、気持ちが死ぬ。仲の良い友達でいようというのは別れを告げる側の常套句で、こちらから連絡をとらないかぎり、向こうにおける「別れ」は終了していて、「友達つきあい」すらこちらからの歩み寄り以外にないのかと思うとやりきれない。彼女がもともと友達とどれくらいのペースで連絡をとっていたかは分からないけど、十日間も連絡がないというのは、これきりにしましょうということなんだろうか。
今は相手からメールや電話が欲しい。でも、自分からはしたくない。我慢してしたくないわけではなく、ただこちらから連絡をとりたくない。うまく言えないけど。

一ヶ月たったら相手に会ってご飯でも食べようと思っていた。
友達だから。
でもこのままのままだったら、友達というか、他人だ。