相談 | 木のうろ

相談

彼女に別れを告げられていろんな人に電話した。メールもした。
その中には会ったこともないメールだけの相手もいた。
その人も酷い恋愛に傷ついているようで、彼氏にまるで「コンビニのお菓子」のような扱いを受けていたということらしい。無くなったらまたこの人で補充すればいい、というような。

この間、自分が友達に話を聞いてもらって慰めてもらって、そのメールの相手にメールした。
「今日は親しい男友達に慰めてもらったよ。君もちゃんと話をきいてくれる人がいてよかったね、大丈夫だね」
と返ってきた。
薬とお酒のせいもあったんだろうけど、その時は割合フラットな気持ちで、「***さんありがとう、とりあえず今は持ち直してる。こういう風になれたのも***さんが話を聞いてくれたからだよ、ありがとう」とメールを打った。
今日の朝返事が届いていて、「わたしはそんなお礼を言われるような人間じゃない。もうありがとうとか言うのはやめて欲しい」とあった。

多分自分がその人に言ったありがとうは、その人に対してじゃなく、心がちょっとだけ落ち着くことができた自分自身に対する身勝手なありがとうだったんだなと思った、その人もまいっているのに、俺はその人の話を聞こうとはしなかった。聞こうとはしたけど、しゃべってはくれなかった。

別れの苦しみの辛さは本当に辛いけど、辛さには千人いれば千人の種類がある。その違いをわきまえずにただ「ありがとう」で片づけようとした自分に腹が立ったし後悔もした。

分かった、ありがとうはもうやめる。音楽やご飯の話をしようよ、
とメールすると、うん、とだけ返ってきた。

俺だって全然大丈夫じゃない、誰かと一緒に居て、お茶を飲んで、ご飯を食べて、抱き合いたい。辛いんだと送った。

返事はない。
人を思いやるということがどれだけ大事なことかを、今回の別れで痛いほど学んだ。けど、生傷からは血がどくどく出ている。
見知らぬ誰かにすら言葉で甘えてすがってしまう。


そして、メールの相手から返事がきた。
「すぐ元通りになればいいけど、大抵は時間がかかるものだよ。

安心出来る相手はすぐ近くにいるけど気が付かないだけかもしれないし、もうしばらく先かもしれない」

どういう意味なんだろう。