bump.y アルバム「pinpoint」(2) | ノーナ・リーヴス オフィシャルブログ「LIFE」Powered by Ameba

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西寺郷太・奥田健介・小松シゲル NONA REEVES

bump.y「COSMOの瞳」Music Video 【PV FULL】


 最初は、去年の1月にリリースされたこの曲「COSMOの瞳」のプロデュースから始まりました。盟友・谷口尚久君とのコンビです。

 曲を作り始めたのは、発売の半年前の2012年の夏の終わりからですね。この時、最初のミーティングでディレクターから「80年代アイドル」っていうキーワードが出たんですよね。

 迷わずパートナーに谷口君を推薦しました。ちょうど堂島孝平君とのスモール・ボーイズで「アイドル音楽」の面白さ、特に80年代から90年代の男性ものに焦点を当てていたので、女の子版、本当の美少女達でリクリエイトするって面白いなって思ったんです。

 「COSMOの瞳」。谷口君がサウンドとメロディをあたためていた楽曲に主に僕が歌詞を書き、ブリッジだけ作詞作曲を交代して作った曲です。
 シンプルでオーソドックスな楽曲ですが、詞曲含め、相当、自信作です。その後 NHKの朝ドラ「あまちゃん」で、「80年代アイドル」的な文化・楽曲にフォーカスが当たったときは、正直、おおお、と思いました。

bump.y「SAVAGE HEAVEN」Music Video 【PV FULL】


 「SAVAGE HEAVEN」は、今までの自分のキャリアの中で最も「プロ」に徹した曲でした。メンバーの桜庭ななみさんが主演するテレビの主題歌でしたし、映像も含めてシリアスで凄惨なものになるということが前提だったので。

 僕の場合、それまでは「郷太さんの思うように思い切ってお願いします!」みたいなオーダーも多かったのであんまり、そういった「制作サイドの要望」に沿って対処することはなかったんですね。もちろんそういうプロジェクトには色々な違う立場・観点からの意見がありますし。
 その上、この「シリアス」というカラーは、少なくとも彼女たちが歌ってきたそれまでの曲達のカラーとも全然違ったのでもがいたんですが。

 今にして思えば、数ヶ月の間、テレビの制作サイドと熱いやりとりをして試行錯誤する中で、結果的に bump.y の5人の「女優性」との親和性が高い作品になったと思います。この曲も「COSMOの瞳」と同じように、最初は谷口君が持ってきた曲を発展させてゆきました。なので、作曲家・アレンジャーとしての谷口君の粘り、貢献は bump.y においてはとても大きかったですね。感謝してます。

 「COSMOの瞳」から「SAVAGE HEAVEN」の変化は、相当なもんだと思いますし、賛否両論あるだろうなぁと思ってました。

 とは言え、例えば80年代の中森明菜さんなんかは、曲ごとにメイクや打ち出し方が変わってとても面白かったなぁ、ということ、それは最初にディレクターとミーティングしてからの〈狙い〉でもあったので、それも含めて結局は「当初の思惑通り」というわけで、良かったなと思ってます。

 夏の野外でのアイドル・フェスで、「SAVAGE HEAVEN」を歌う彼女たちのバックで急に雷鳴が轟いて稲妻が走った、とか、雨が降ったとか、もちろん危ないし、あんまり嬉しくないと思うんですが、とてもドラマティックで幻想的だった!とかって、ファンの声が僕に届くと、つくづく不思議なパワーを持った曲だなぁと、今振り返って思いますね。

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以下は、みやーんZZによる僕の「たまごレディオ」でのコメントのまとめです。

西寺郷太曲紹介コメント BUMP.Y『孤独にVIVID』

西寺郷太が語る BUMP.Y『CRY』制作秘話

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