けたたましい蹄の音が近付く姿勢を低く構え三原修二はデルタムーバーを手にした。闘志だけが空回りする。スマートブレインとの戦いはすでに終わっている。戦う意思はない。だがホースオルフェノク、木場勇治と言ったか彼の勢いには戦意を感じるその戦意が剣を振るえば俺は切られる黙って切られるわけにはいかない。三原は無意思にデルタムーバーに音声コマンドを入力する。「…変身!」スタンディングバイ…コンプリート‼︎デルタギアの応答があり、白いフォトンブラッドが三原修二の全身を駆け巡る青白発光をもって変身は完了し鬼神の様なフオームがフォーカスする。そこへ銀色の塊と化した木場勇治が近付いて来る確かにその先端には一際鋭い輝きを放つギアの剣が尖っていた。その剣はガンモードにしたデルタムーバーの銃弾を幾つか弾くとタイミングを合わせて放たれたデルタの必殺キックルシファーズハンマーによって弾かれた。返す刀の勢いで二撃目のルシファーズハンマーがホースオルフェノクを捉えると自らの、突進の勢いがカウンターとして作用し、ホースオルフェノクは激しい音と共に地面に崩れ落つ。「木場、何故死に急ぐお前には殺意は無かった」「このところずっと不安定だった」「それで俺の前で天馬になったのか」「お前は俺の中で生き続ける」「お前のつよさを俺にくれ」