きのう仕事の休憩中。
メールを見た。
学生のときから長らくお世話になっていた
美容師さんが亡くなられたという。
とてもパワーのある方で、いつも元気をもらっていた。
その人に逢いにそこに通っていたといっても言い過ぎじゃない。
そのころのあたしは
悲劇のヒロイン。笑
でも希望だけはたくさんもっていた。
そこでたまにいわれたこと。
『俺の学生時代の友達で、
でっかいこと言ってたヤツは、今ほとんど仕事をつまんない
って言って働いてる。
家族のためとかで、仕方なく正社員を続けたり。
実際に行動に移さないとだめになっちゃうよ。』
と。
その言葉に少し傷ついた。
言葉が先走って、なにをしていいかわからなかったから。
当時は選民意識(笑 をもっていたし。
あーー恥ずかしい。
でもその厳しい言葉が、しみていた。ずっと。
ありがたかった。
そして何度も、何度もあたしの髪を切ってもらっていた。
だからそのメールがきてすぐ、
次の日が休みだから最期に顔を見にいこうと決めていた。
でも。今日。美容院近くのバス停に着いてすぐ、
こわくなった。
あたしは去年の祖父の死が初めてだった。
だからどう、ふるまっていいかわからなかったし、
礼服ではなかったので少し気がひけていた。
1時間ほど、賀茂川で迷っていた。
このごにおよんでかっこつけてなんになる。
自分に寒さを感じた。
結局、作法がわからないことから逃げたくなくて、
最期にありがとうを言いたくて、
ちゃんと伝えたくて、勇気だしてみた。
美容院の2階にある自宅に通された。
先客が3名いて、一緒に奥さんと話をした。
奥さんがあたしに
『ずっと来てくれてましたよね』
といった。
あたしは
『学生のころから、ずっと・・・』
と言って、言葉につまった。
泣いていた。
どうしようもなく、涙があふれてきていた。
5人で話をしていると、
あたしの知らない話がたくさん聞けた。
8店舗に拡大することを目標にしていたこと。
ハッピー8店舗計画。
次々とアイディアを出して店を変化させていったこと。
それをお客さんの前では奥さんがアイディア出してくるって言ってたこと。
2店舗目を出したくて、
気に入った土地は予算があわなくて、
ほかにもたくさん土地みたけどやっぱりそこがよくて、
1店舗目の売り上げじゃぜんぜん足りないのに、
スーツを着て、当時のお客さんの予約表を持って
銀行に融資の説得にいったこと。
アイスクリームを自分が食べたいのに子供をダシにつかって食べに行ってたこと。
自分で3大疾病の保険に加入して、
自分が亡くなってもしばらくは家族が安心して暮らせるように手配していたこと。
どんなに弱っても最後まで、最期まで、生きようとした精神力。
奥さんは言ってた。
こどもをつくるとか、
店舗をふやすとか
ある程度はコントロールできるかもしれない。
でも、人の命の最期に関してはコントロールできない、と。
そう流れるように決まっているのかも、と。
『7年半しか一緒にいられなかったけど、
30年分くらいは過ごさせてもらった気がする』
とのひとことが、とてもステキだった。
あたしがその人をさわると、冷たかった。
でも、とてもきれいな顔をしていた。
こころの中で『ありがとう。』としか言えなかった。
最後に。
あたしがその人のそばに座って数秒後、
ろうそくが揺れたんだ。
奥さんは『主人がいまここにいます』
といった。
きのうも、子供がその人の名前を呼んだら、
テレビが何秒か砂嵐になったらしい。
リモコンをさわてもいないのに。
そういうことが、あるらしい。
だとしたら、
最期にもういちどあなたのカラダと、魂に触れられて、
あたしはチカラをもらえました。
ありがとうございます。
これからも、一瞬・一秒を大切にして、
生きていきます。