職場にて。


ひさしぶりに見かけた子がいた。



『最近きてた?あんま見かけんかったけど』




『わたし、しばらく入院して実家に帰ってたんです』






その子はあたしのすぐあとくらいに入社した子。

雰囲気から、がんばりやで、

自分の気持ち抱えそうなかんじがしていた。



実際、仕事のいろんなことを上司と話しているのを

見たことあるし、

電話のかけ方もとても工夫に工夫を重ねていた。

ずいぶん丁寧で・相手に気持ちよく接してもらえる

話し方をするようになって、

あたしもひそかにその子に学んだことはある。



その子の工夫はきっと誰でもやっていること。

だけどなんか、あやういというか、気になるかんじがしていたのだ。





だから入院と聞いて驚くことはなかった。







あたしは病状を聞くことなく、世間話を続ける。



最近のこと。

前の仕事のこと。

どこに住んでるかとかファッションのこと。




その子は前の仕事のとき、無茶な日帰り出張と

過密スケジュールが重なり

ゴミ捨て場で寝ていたことがあるとか。




『あたしは酔って、路上のゴミ箱の前で体育すわりしてたことあるよ(実話・笑)』

そう言うとその子は笑った。わらったのだ。







必死でがんばるひと。

自分のためと納得して起こることを受け止めがんばるひと。

マイペースをつらぬくひと。



どれがいいのだろう。




あたしはなんにでも必死にがんばるひとだった。



それで他人が自分よりできないとか、

一方疲れすぎてみんなと関わりたくて・関われなくて

はげしく損をしていると思ったこともある。


ゆるゆるマイペースにやってさ、みんなと楽しく過ごせたら

どれだけいいだろう。



あたしはそんなひとたちの分も何か負担しているのか?

そんなの損じゃん って。

(あくまであたしビジョンの意見で、そのひとたちはがんばって

 たかもしれないし、あたしとは優先順位が違うだけかもしれません)



だから自分からみた・『他人のマイペース』をやってみた。

自分がムリしない範囲で毎日過ごすこと。

等身大で仕事すること。

日々の経過に沿うように成長していくこと。



そんでわかったことがある。

あたしはそれじゃ満足しない。

あたしのマイペースは、自分がムリしない範囲でなにか

やることじゃなく・少しでも達成感が得られるようにするってこと。

等身大のできない自分がいても。

少しでも、少しでもなにか新しい感覚がほしい。


そう思ったんだ。




そう思えたことで、前に損してたな~って思ってた気持ちから解放された。




あたしはいま、その子の気持ちが少しはわかる。

だからほんとうに、あの経験はムダじゃなかった。



あたしは必死でなにかがんばってるひとがすきだし、

見逃せない。

そういうひとの力になりたい。


マイペースなひとは強いし、適度に吐き出す。

自分の感情に素直。


でもがんばっちゃうひとは、心配になる。

他人のためになにかしようとするし、

自分のほんとの気持ちがわかんなくなるまで

なんかしちゃう。



だからなんか言ってほしいし、

がんばってる人には

これから自分から近づいていこうと思う。




あたしはつまんない話をたくさんすると思うけど、

そのつまんない話で、少しでも力になれたら。

なにかが軽くなれたら、そう思う。