今世間を騒がしているテレビドラマ「VIVANT」
2023年に第1シーズンが放送され、テレビ離れが進む中2桁行けば成功ともいわれる厳しい世界で、最終回の瞬間最高視聴率は19%を超えるという快挙を成し遂げた。
その理由としていくつか挙げるとすれば、これまでの日本のテレビドラマとしては例を見ないその圧倒的なスケール、緻密に練り上げられ視聴者を飽きさせることのないストーリー、日本を代表する俳優たちの熱演。
撮影はモンゴルと日本にて行われそのアナログで過酷な撮影の裏側も見どころの1つ。
また、放送当日までそのストーリーの内容が一切非公開だったことも大きな話題を呼んだ。
そしてこの夏、3年越しに「VIVANT」が帰ってきた。
本作の舞台は10か国ほどのアジアの国々へとさらに規模を拡大し、2クール連続という異例の放送期間。
1話あたりの予算が1億円という考えられないスケールである。
ロケはタイやアゼルバイジャンを中心に行われ、その映像美にも注目したい。
まさにTBSの社運を賭けた一大プロジェクトだろう。
すでに2シーズンの初回にあたる11話は視聴率18%を超え、Ⅹのトレンドも「VIVANT」で埋め尽くされていた。
さて、ここで危機感を感じているのはTBSを除く民放テレビ局。
テレビ離れが進み2桁を超えれば成功というシビアなコンテンツで、いかにしてSNSを盛り上げられるかがカギとなってきている近年のエンタメ業界。
視聴率戦争の中「VIVANT」と同時期に放送するドラマということで、他局も力を入れてきているように思う。
夏クールでは28年ぶりの新作となるフジテレビ「GTO」、松村北斗の怪演が話題の日本テレビ「告白-25年目の秘密-」、テレビ朝日の「大空港」などが各局のメインだと思われるが、ここで予想外の人気を得ているのがTBS「Tシャツが乾くまで」。
TBS、恐るべし。
さらに「VIVANT」は2クールということで、秋クールも各局気を抜くことなく力の入ったドラマが目白押し。
池井戸潤原作、日本テレビ「俺たちの箱根駅伝」
タイトルの通り箱根駅伝を舞台にしたドラマであるが、初めてドラマ化の情報を見たときには驚いた。
というのも、原作者である池井戸潤は「下町ロケット」や「陸王」「ノーサイドゲーム」、半沢直樹の原作である「俺たちバブル入行組」などの著者である。
主演は「ラストマン」「ノーサイドゲーム」などで主演を務めた大泉洋。
さらに脇を固めるキャストには伊藤沙莉、山下智久、山本耕史、小日向文世、石丸幹二、生瀬勝久、市川猿弥、浅香航大、竹中直人、山田杏奈、河内大和、金田明夫など超豪華俳優陣が揃い踏み。
ドラマ好きなら共感していただけるはずだが、このメンツをみるとTBSの日曜劇場枠での放送だと勘違いするはずだ。
偶然か狙ってのことか不明だが「VIVANT」に出演している俳優陣も複数名キャスティングされている。
しかしこちらは日本テレビ。
実際の箱根駅伝の中継は日本テレビが行っているので当然と言えば当然だが、それにしても力の入った内容である。
実際の道路を封鎖し駅伝シーンのロケを慣行。
ランナー役として注目の若手俳優たちが起用されているところも見どころ。
お次はフジテレビ。
こちらも気合の入った秋ドラマが放送予定。
坂口健太郎、イ・ジュンギのダブル主演「kiDnap GAME」
東京、那覇、ソウル、台北、香港、シンガポール、マニラ、バンコクの世界8都市で起きた同時誘拐事件をきっかけに始まる、命がけのサバイバルゲーム。
ダブル主演の2人に加え、各国の名優もキャストに名を連ねる今作だが、同じく世界規模でストーリーが展開している「VIVANT]を意識しているとしか思えない内容である。
世界中を舞台にした作品が同時期に放送されるわけだが、ヒットの明暗を分けるのはやはりストーリーではないだろうか。
SNSを中心に考察で盛り上がることができれば、「VIVANT」と並ぶ話題性を秘めているのではと思う。
そして日本テレビからもう1つ。
なんとこちらも世界規模のプロジェクト。
日本テレビと韓国CJ ENMが初タッグ。
チ・チャンウクと今田美桜を主演に迎え、国境を越えて展開するロマンティックラブコメディ「メリーベリーラブ」。
こちらはAmazonプライムでも世界配信が決定している作品。
日韓のラブストーリーと言えば二階堂ふみとチェ・ジョンヒョプが主演のTBS「Eye Love You」が記憶に新しいが、今作はどのような恋愛模様が描かれるのか注目である。
各局の秋の目玉ドラマを紹介してきたわけだが、実はTBSも「VIVANT」一本で秋クールを勝負しているわけではなかった。
TBS金曜ドラマ「LOST10」
脚本は「国宝」「Nのために」「最愛」など人間模様の色濃い作品を生み出してきた奥寺佐渡子。
演出には「グランメゾン東京」「最愛」「ラストマイル」「MIU404」など数々のヒット作を手掛ける塚原あゆ子。
さらに横浜流星、小栗旬という日本を代表する2人がメインキャストとして公開された。
製作陣を見るだけですでに期待が高まる。
10月期の視聴率戦争を制するのは一体どの局か、どのドラマか。
早くも楽しみで仕方がない。
圧倒的な注目を集めている日曜劇場「VIVANT」に対抗すべく放送が予定されている、各局の目玉ドラマを今回はご紹介した。
しかし冒頭にも記した通り近年はSNSをいかに盛り上げられるかが視聴率獲得のカギとなる。
さらにユーチューブやショート動画の影響が相まって、1話1時間程度の作品を最終話まで見続けてもらうためには、視聴者を飽きさせることのない展開の早さや演出が求められてくる。
そういった意味でも、どのように視聴者の心をつかむ仕掛けを組み込んでくるのかにも注目していきたい。