去年の今頃は転職のための準備に追われていたはずだが、東京に来てからの1年は光にも負けない勢いで駆け抜けた。
そう思うということは、東京での生活が公私共に充実したものだったということだろう。
現に、今まで生きてき中でいちばん楽しい瞬間を日々更新している。
これまでの私は「あの頃は良かった」「あの時こうしていなければ」と過去に囚われてばかりいたが今は違う。「これからはもっと楽しくなる」と前を向くことができている。
なんと幸せものだろうか。
具体的な理由はここでグダグダと書くようなことでもないので割愛する。
なんにせよ東京に出てきたことは間違いじゃなかったと身をもって感じた2025年であった。
さて、年末のことを少しお話したい。
板前にとって年末特に気合を入れるべきは「おせち」である。
おせちは、正月に神様(年神様)をお迎えして食べる、お祝いの料理。
料理屋にとってのおせちは、「一年間の感謝を込め、店の暖簾(ブランド)を重箱に凝縮して届ける集大成」。普段は店に足を運べない遠方のお客様や、家族が集まる特別な場に提供されるため、店の評価を左右する重要なプレゼンテーションの場とも言える。
そのため料理長を含めた従業員一同緊張感を持って取り組む。
私の務めるお店は全てが手作りで、12月26日から31の明け方にかけて一気に仕上げる。
食材が痛まないよう暖房は入れず、窓を開け冷たい外気を取り込む。
私はこのおせち作りに憧れ今の職場に入ったと言っても過言ではない。
体力的なことを言うとだいぶきつかったが、そんなことよりも楽しさと嬉しさが勝っていた。
31日の朝7時。家に帰り着きソファアに腰掛ける。
そのまま気を失い、気づくと夜8時。
やっている時はアドレナリンも出ていたからか割と元気に過ごしていたが、それほどまでに体力を消耗していたことを理解した。
こうして2025年の幕を下ろした訳だが、今思い返しても楽しい記憶だ。
年明けてまもないが既に来年のおせちが楽しみである。