著者: 金原 ひとみ
タイトル: アッシュベイビー

蛇にピアスで芥川賞を受賞した作家の第二段

「蛇にピアス」。作者が村上龍や山田詠美が好きだ(私と同じじゃん)と
言っているだけあって(あと大人計画好きも私と同じだわ)
似たような話(ストーリーではなく雰囲気)は沢山読んできたし
特別驚くような話ではないにもかかわらず、かなり印象的で
なぜか未だに「プレピア」??のCMにでてくる植毛した
お兄さんをみるとあの小説を思い出すんだよね。。(笑)
残酷だったりやばかったり、エロかったり。。
映像が浮かんでくるような小説なのだろう。

なんだかんだいっても、好きな小説だった「蛇にピアス」

今回は、うーーーむ。って感じ
奇をてらいすぎたり、こういう路線を意識しすぎてるんじゃないのかな??
いやらしかったり、過激だったり残酷だったりすることをただつらつら
書いただけでは、やはり読者は納得しないような。
飽きちゃうっていうか。

昔は大好きだったのに、自分が最近すごく落ち着いてきたせいか、この手
の本に興味をもって手に取ることが減ってしまったせいか。。
鈍っているのかもしれないな。

それでも
会話のはしばしに「好きです」を繰り返さずにはいられない主人公。
どうせ受け入れてもらえないなら、受け流してもらいたい、しまいには
殺してくれたらラクなのに。。

報われない相手に恋して、相手が拒絶もしないかわりに受け入れて
くれる見込みがないとき、自分が相手にとって毒にも薬にもならない
存在。都合よく扱われてるだけ、セックスだけの関係・・そんなとき。
行動は伴わないにしろ自分もそんな気持ちになる。

みんな心の根っこでこんな感情を抱えているのかも・・。





タイトル: マイ・プライベート・アイダホ

今は亡きリバーフェニックス、そして今をときめくキアヌ・リーブスの
共演作です。

この映画が公開された当初はまだ私は学生だった。
このキャスティングに惹かれたし
なんせマイフェイバリットと言っていいほど大好きな
「ドラッグストア・カウボーイ」
のガスヴァンサント監督作品と聞いて、公開前からとても楽しみ
にしていた。

ストーリーもとても刺激的
かつ映像が詩的。
男同士の友情、愛。兄弟愛。
せつなく淡々と流れる時間。

ビデオになってからも、何度見たかわからない。

とても好きな作品。


著者: 吉田 修一
タイトル: 春、バーニーズで

前にパークライフを読んだことがある
吉田修一さんの本だ。

あっという間に一冊読み終わってしまった
淡々と読めるちょっとオシャレな本?という感じか。

私はこの中に収められている「夫婦の悪戯」が好きかな

それと
「うんざりするほど誰かに愛されたことのある人間は
うんざりするほど誰かを愛する術を身につけるのかもしれない」
という一節。

なんかわかるなぁ。。

いつも、うんざりするほど愛してくれた人と、うんざりするほど愛する人
は違う人なんだよね・・・

同じ人なら、世の中みんなハッピーなのに

誰かに愛されて、こんなに優しくて寛容な男になったのだ
と思うとせつなかったりする


著者: 角田 光代
タイトル: 対岸の彼女

超話題作です。
勝ち犬負け犬?っていうのは読んでいて全然感じなかった。

葵も小夜子も経験した
学生時代に周りとうまくやっていかなければいけないという
圧迫感みたいなもの。
私もすごくすごーーーーく感じていた。

私の場合、小学校の時代にクラスの誰かがいつもいじめの
対象になっているという状態を経験したことがある。
そのときに、私もいじめられるという経験をしたのだ。
それから中学高校と、頭のどこかでそのことを忘れられないで
いた。
幸い(?)なことにそれからは良い友達もでき、いじめに苦しんだ
という経験はない。
それでも、自分は人間関係を作っていくのが苦手だという意識ができて
広く浅くというのができなくなった。

小夜子のように子どもができから知り合うであろう、新しい人たちに
のことを考えると(まだ結婚してもいなのに 笑)
正直不安もあり、辟易しているところもある。

学校も職場も、自分の子どもの母親仲間も、自分が望んで!というよりも
その環境でうまくやるためには仕方がなく付き合う。
自分が属するグループを確保しておかなくては。
という考えになってしまうんだな。。。
私はきっと葵と小夜子と同じなんだ。

どっかでいつまでも、その小学校のときのみじめな気持ちや
悲しい気持ちが忘れられない
自分てすごくちっぽけで、誰にも必要とされてない感じ。
そんなものを、まだ子どもの時分に味わったから、どっかで
臆病で卑屈な気持ちを持ってしまうのかも

葵の職場の連中がいきなり集団で辞めてしまうのも、しかり。
子供だろうが、大人だろうがそういうことは日常茶飯事なのかもしれない

それでも生きていくということ、歳を重ねていくということ。
それは何なのか?
人と出会っていくこと。
人と関わっていくこと。
そして自分で見極めていくこと。

な~んだ、不安に思ってたけど、やってみればそんなことなかった
思ったよりイイ人たちだった。
そう思うことって今でもある。
最初から不安に思って引っ込み思案になってたって仕方がないんだよね

そう思いながら生きていくんだな。



著者: 石田 衣良
タイトル: アキハバラ@DEEP

つい先ほどまで読んでいた
石田作品の中では、長編なのではないだろうか。

いつもの、社会不適合(?)系の若者達の友情を軸に、東京の
一つの町を舞台に繰り広げる物語。
なんだかんだいいつつ人情味あふれるストーリーになるんだよね

池袋では、チーマー(ふるい)
月島では小学生
秋葉原ではおたく
ですな。

最初はどうなっちゃうんだろうなぁ。。とテンション低めに
読んでいたけれど
どんどん読み進めるうちにハマっていった。
最後の展開になっていきなり、非現実的になりすぎて
ちょっとどうかな?とは思ったけど・・・

秋葉原のことも、おたく系と呼ばれる人のことも、ネットの
こともほとんど知らないに等しい私ではあるが、楽しめました。
ちょっと秋葉原に行ってみたい気持ちにもなったし、以前にいった時
とは違う気持ちで、秋葉原という町を見れそうだ。




著者: いしい しんじ
タイトル: プラネタリウムのふたご

かなり分厚い本で、最初は飽きてしまうんじゃないか?と
思った。
お伽話のような世界に繰り広げられる、優しい話なだけだったら
正直読破できなかったのかもしれない。

でも。。そんなことはなかった。

ここではないどこかの、かわいらしい物語
優しい文章でありながらも、辛いことやひどいこと
悲しい事件も率直にかかれている。
でもそれを許す心。
自分に与えられた運命を受け止めて、より進んでいこうとする気持ち
そして、自分の直感、兆し、感じる心。
どのエピソードも、おかしくて泣ける。

癒しとかかわいいだけじゃない本。

お勧めですね。

書評ブログだというのに、日記めいたことまで
書いたあげくに、今度は映画のことまで書いてしまうことにした。

映画自体も、読書と同じく昔から大好きで学生時代は
山ほど観てました。
本はバンバン図書館で借りてきているのに
映画は最近レンタルするってことが面倒になってきて
家のテレビで見るとちょっとつまらないだけで早送りをしそうに
なってしまってだめだ。
なのでリアルタイムで劇場でしか見ないので、必然的に量が
減ってきてはいるのですが・・

それでもコンスタントに観てはいるので
書評と同じように信憑性のないコメントで、グルグルっと(?)
書いていこうと思います

今、一番私が期待!注目している作品は
もちろん!
「真夜中の弥次さん喜多さん」ですーーー!

http://www.yajikita.com/


七之助さんが事件を起こして逮捕されたりして、
おいおい、余計なことすんなよなぁ~、と焦ったけど
無事4月に公開するそうなので、一安心っ。


著者: 金城 一紀
タイトル: フライ,ダディ,フライ

前作の「レボリューションNo3」を読むことなくいきなり
これを手にとってしまった。

「酒気帯び車椅子」に感動して、この本を読んだことを思い出した。

どちらも、家族を傷つけたヤツへのお父さんの愛の復讐劇なわけだけど。。
なんていうんだろう?
復讐の鬼と化した男!というのとは全然違う。
力の抜けた感じ、でも心は熱い。
復讐に命かけてたってみんな日常生活はあるんだもんね
周りに誠実でありながら、卑怯な手を使わずに痛快な復讐をみせてくれた
主人公に胸がすぅーっとする思いだった。


「GO」にひきつづき、これも映画化するみたいですね。
いい映画になるといいな。



「エターナル・サンシャイン」
観たい!!
ということで期待も含めて短い期間ではありますが、
ブログのデザインをこれに変更してみましたっ。

目下の予定では21日に見に行ってまいります
ほとんど予備知識もなく見に行くつもりなので
楽しみだ~!


著者: 中島 らも
タイトル: 酒気帯び車椅子

さっきまで夢中で読んでいた

中島らもさんの最新作
話しが盛りあがっていくまでの前半戦は、ちょっとベタな
くらいの家族団欒。
家族愛。よい父、よい夫、よい上司、よい部下で
おやじギャグ満載の主人公商社マン「たっちゃん」。

後半は一転して、愛する妻を輪姦され惨殺され
自分の両足をつぶされる。
そして最愛の娘を誘拐されたたっちゃんは、幼馴染の「やっちゃん」
(町の発明王)の改造してくれた米軍武器満載の戦車車椅子に
乗り込んで、友人アメリカ兵の「ガーリック」と三人
ヤクザに復讐に向かう!!!!!

話しは破天荒で、復讐劇の御約束のパターンなのではあるが
とても面白かったし、すっきりした。
やたらドロドロしたり泣かせに走ったりしない
どっちかといえば、あっけらかんとした「たっちゃん」の
行動が男!って感じで。よい。

こういう内容の話しをこうも明るくかけるのは著者ならでは
なのだろう
とてもイイ。

今ある現状を受け入れて、その中でできる限りの努力をする、
ユーモアを忘れず、悲観的になり過ぎない
そういう人間が強いのだね。

お勧めです!