- メタボラ/桐野 夏生
- ¥2,100
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桐野さんの本は、その題名とそしてタイムリーな題材につられて
ついつい読んでしまうんですよね
話題性といいますか。
でも、ここ最近ははずればっかりで、自分的にはなんだかなぁ~(特にグロテスクは私は
苦手です。魂萌えは良かったけど)という感じでしたが・・
今回はいいですね
すっごく分厚い本なのですが、あっという間に読み終わってしまいました
ネットによる集団自殺で自分を殺そうとした過去の自分
その記憶をなくし、名前すら忘れ、何も持たずなりふり構わず必死で生きていこうとする今の自分
記憶を取り戻したとき、彼はその正反対な記憶をもったままどう生きていくのか
何も持たない。お金がない。ということはどういうことか?
分かっているようで全然分かってなかったなーと主人公の人生を一緒に歩んでいく
うちに実感します。
そして、他人の厳しさ、ずるさ。誰にも頼ることが出来ないせつなさ。
人とは、優しくてずるくて弱くて。
でも、誰かに愛されたい、誰かと一緒にいたい。
「孤独」が、人を一番苦しめ、尊厳をなくし、底まで落としいれるものなんだ。
今までの(私が苦手な)作品とは違って、ただリアルにグタグタでどうしようもない
わけではなく、優しさや希望が見え隠れします
そこが良かったのかも。
ただグロいだけとか残酷なだけ、堕ちていくだけ。
ではない何か。
それがとても良かった。
お勧めです