西 加奈子
通天閣

大好きな西加奈子さんの、作品です


さえない中年男と、恋人と離れ離れになった女の子の盛り上がりのない

グチばかりの生活が交互に書かれている

最初はやたらと生活の描写がおおくて、後半に盛り上がるのも特徴ですよね


失くした恋を思い、忘れ、うやむやにして日々をただ過ごそうとしている男

失くしそうな恋を思い、忘れず頑張って彼を待つ日々を過ごしている女の子


お互いギリギリのとこで生活してる

そんな二人の物語が後半にきてようやくシンクロして、あぁそういうことだったのか。

と気づくとやっぱり切ない


もっと愛してやればよかったと悔やむ心

愛してもらいたい、愛する人にそばにいて欲しいと思う心

そしてそれがかな叶わなかった悲しみ


女の子のほうの気持ちが痛いほどわかって、それなのにゲラゲラ

笑っちゃうようなとこもあって

そのリアルさが私にはいつも大きな魅力です。


いつも思うことだけど、

どんなにどん底で悲しくてもつい笑っちゃうようなことあるし、

くだらないって思って生きてたってどうしても感動して熱くなっちゃうことがある

人ってそうやって生きていくんだと思う

助けてもらおうなんて思ってないし、一人でやれるって思ってるのに全然だったり

慰める気もなくても結果慰めてたり

その慰めがありがた迷惑なのに泣けたり。


自分は誰にも愛されてない。なんて拗ねたりしないで、誰かを愛していけばいいんだよね。