森 絵都
カラフル

映画版タイヨウのうた 」といいこの本といい。

今の自分はこういうものを求めているのかな?

わかりやすくて、ベタであっても優しくてまっすぐで、愛すべきもの。

命の尊さ、生きることの素晴らしさを、わかりやすいタッチで教えてくれます


森さんは「いつかパラソルの下で」がよかったので

次を借りてきました


これがですね、すっごい読みやすいんです。字も大きいし。

あっという間に読めちゃうんだけど、いいんです。


最初から引き込まれます

抽選であたった、魂が復活をかけて他人の人生をやり直す。

という発想が。ワクワクさせてくれて、ガイド役の天使の存在も期待させます


物語は、期待通りに面白く、ときに悲しく。ときに切なく。

そしてその魂が犯した罪とは?という謎を残したまま、どんどん進んでいきます


人は、その一面だけじゃない

見えているのはほんの一部、ほんの一辺。

黒だと思った人が、白の場合もある。白と黒。そんな簡単に決め付けることのできない

多様なもの。白でも黒でもない、混ざり合ったものなんだ。

許せないこともしたとして、憎めないかわいいところもある。

嫌なやつだと思っていても、ほんとは影で努力してる。


真は死んで魂になり、他人の人生と思ってやり直すことで

いろんなことを理解していく。

家族が、真を思う気持ちがそれぞれ切なくてあったかくて、ホロっとさせられます。


自分が知ってることなんて、ほんの少し。

気付かないところで深く愛されている。

初めての友達の早乙女君もイイ。


子供にも勧められるとても素敵なお話。


こういうのが最近いいです。