著者: 本多 孝好
タイトル: 真夜中の五分前five minutes to tomorrow side-A

これはA・B二巻に分かれている。
どちらも薄めの本なのであっという間に読み終わってしまう

でも、かすみと付き合う以前とその後。
作者には二冊に分ける意図があったのだろう
Aを読み終わって、これからの二人の蜜月を想像してBを読み始めると
期待は裏切られる・・。

純粋な恋愛小説とも違う、軽いミステリーの要素もはらみつつ
飽きさせない展開で、あっという間に読み終わった。

一卵性双生児の双子の姉妹
髪型やメークを変えてしまったとしたら、俺の恋人はどっちだっけ?
と思う男。

まぁ、物語の性質上そんなに似通った双子というのも実在する
とも思うけど。。
恋人やまして親までわからないってのはいかがなもんか。
彼女のことを愛していたと語る男二人とも、もしかしたら彼女は
もう一方の彼女かも?と疑心暗鬼になってしまうんだ。。

主人公がいい。
ひねくれたところを持ちつつ、誰にも何にも執着しない
そこには学生時代の恋人を事故で失っても傷つかなかった自分
そして性的に不能になってしまった自分がいたからだろうか。

Bでは恋人を失い、ほんとうはとてもとても傷ついていた自分に
気づき。そして自らの決断で次へと進んでいく。

恋愛小説でありながら、魅力的な男の成長を描いているような
面白い本でした。





著者: 本多 孝好
タイトル: 真夜中の五分前five minutes to tomorrow side-B