著者: 恩田 陸
タイトル: ユージニア

面白かったですね。

 

装丁もきれいで、とても読みやすい。

 

事件のことを色々な関係者が証言して、その証言によって

徐々に徐々に、事件の全貌が明かされていく。という

手法は、結構みますね。

宮部みゆきさんの「理由」なんかもそうでした。

 

私はこの書き方がちょっと苦手だったのですが

この「ユージニア」に関しては全然気にならなかった

むしろ次は誰?と思いたくなるくらい。

その当事者によって、事件についてまったく知らない部分と

知ってる部分、また被害者・加害者への個人的な

見解。事件への想い。

そういうものが丁寧に書かれていて、どんどん引き込まれる

そして、少しずつからみあって、真相へ・・・とつながっていく。

それがとてもうまい。

私は引き込まれてしょうがなかった。

 

かなり最初の段階から、真犯人は誰なのか。

読者はわかっている。

でもなかなかたどり着かない、決定的なこともわからない

誰もほんとうのことはわからない、知りえない。

事件を追った刑事、実行犯の青年を慕っていた少年、近所の文房具屋の

若旦那。さまざまな語り部、ようやく終盤になって、この本の語り手が現れる。

私は読みながら、これを書いているのは(取材形式?なので)誰なのだろう??

とずっと思っていた。

それは今までに登場しえなかった意外な人物ではあったけれども。

 

最後の紅い花白い花まで、飽きさせない、

各章ごとに新たな事実が発覚し、私まで緋紗子に惹かれていた

 

とても面白かった

お勧めですね。