著者: 馳 星周
タイトル: M(エム)

なぜだか知らないが、古本屋で二冊もGETしてしまった本
半年くらいのブランクの間に読んでいないと勘違いしてしまい
買ってしまったようだ
家に二冊あるハードカバーの本は珍しい(笑)

よほどこの「M」という題名が私のつぼを刺激するんだろうか(笑)

これは馳星周さんの短編集
比較的長編が多い彼には珍しく感じる
うち二編は女性が主人公になってるのも珍しい

4編収められているのだが、はずれなしで私には読めた
表題作が一番よかった

彼の小説はいつも追い詰められて、追い詰められて
ぎりぎりのとこで駆け引き。裏切り、逃亡、
マイノリティの主人公とワルな女。ヤクザ、チンピラ、金。暴力。
この図式はいつも決まってるようなとこがあったけど

この短編集はもちろん、根本的には同じでも
いつもほどギリギリ追い詰められない。
短く終わるぶん、最後まで結論づけずに終わったり
これからもっともっと深みにはまって抜けられないんだろうな・・
という余韻を残しながら
終わっている。

私好みの4作。