まずはピロリ菌除菌のお薬を1週間服用。


病院を教えてくれた友人から、
どうだった?と聞かれ、

「胃潰瘍3つあって、おまけにピロリ菌もいた」

と、伝えると

「ちゃんと診てもらえてよかった〜
 ピロリ菌仲間だったね〜」

なんて、呑気な会話。
すると、ちゃんと薬飲んでねと念を押された。


友人は1度除菌に失敗しているらしく、
それも初耳で、ピロリ菌とは何者?

ここで疑問に思う。


【ピロリ菌。胃に棲みつく細菌】
 後々病気になりやすい。


その時の私は胃潰瘍と診断されていたので、
それ以上読み進めることはなかった。



お薬を飲み始めると、すぐに痛みが軽減していき、
2日目くらいには、久しぶりに食べれる喜びを
感じていたように思う。

それでも消化の良いもの…お粥にうどん。
胃が小さくなっていたのか、少量で満腹。
食後にゼリーを食べれる。そんな頃だった。


前回、麻酔の影響で、
ウィスパーボイスの先生から、

「1週間で検査の結果が出るので、
 また1週間したら来てください。」

と、言われたのを聞き逃し、お会計時、ふと。

「あれ?今後どうするんでしたっけ?」
そう口に出していて、すかさず看護師さんが

「1週間後にまた結果聞きに来てくださいね。」

ぼや〜っとしながらも、あ〜!はい〜。
そう思いながら頷いて帰宅していた。


薬のおかげで食べられるようになったからか、
久しぶりにお腹に力が入れられる。
声はまだ大きく出せそうな気配はなかったが、
少しずつ動けることに、喜んでいた。



病院に駆け込んだのは土曜日。


そして、それは次の木曜日の夕方だった。
仕事は休日で、次男が帰宅してくるだろう夕方。


携帯の電話が鳴った。見ると知らない番号。


なかなか切れない。ちょっと長いな。
そう思いながらも、切れてから番号検索すると
胃腸科内科病院からだと判明。


申し訳ないと思いながら、すぐに折り返す。
すると、受付からすぐに院長先生へと変わった。


「検査の結果が出て、説明したいのですが、
 いつ来られますか?」


相変わらずのウィスパーボイスで囁く先生。


「1週間後に来てくださいと言われていたので、
 土曜日にお伺いするつもりでいますが…」

 え?どういうことなんだろ?
 結果が出たら、わざわざ院長先生が
 連絡してきてくれるの?
 そんな手厚い診察してもらえるの?


短時間で頭の中をいろんな思考が駆け巡る。


「…そうですか。…わかりました。
 それじゃ土曜日に来てください。」


「はい。宜しくお願いします。」

電話を切り、思い返してみる。

先生のあの沈黙は何だったんだろう?


不安に襲われ、たまらず知人に連絡した。