逮捕されてから1ヶ月近く過ぎた頃、Mから手紙が届きました。
内容は、裏切ってしまった事への謝罪や会いたいと言う事…。それと、少しでいいからお金を入れて欲しいと言う内容でした。
正直、私じゃなくても面倒を見てくれる人がいるでしょ!と言う気持ちだっので、そのまま2週間ほど無視をしました。
すると、再び弁護士さんから連絡が入り、Mさんがあなたから返事がない事を とても心配しています!と言われました。
なので、私じゃなくてもいいと思うのですが…と返事をすると、MさんはTSUKIKOさんにしか頼る人がいないのです…。一度だけでいいので面会に行ってあげてくれませんか?と言われました。
その頃は完全に腹立たしいと思う気持ちの方が強かった私は、仕事もしているし、時間があったら行くように検討します!と言って電話を切りました。
それから更に2週間ほど経ち、再び手紙が届きました。
今度は、とにかく顔だけ見せて欲しいと書いてあり、また謝りの内容でした。
私の中で、共犯だと思われて心無い言葉を沢山言われた警察署に行くのも かなりの抵抗がありましたが、着替えもなく困っているとの弁護士さんの話で、一度だけ行ってあげようと言う気持ちになりました。
そして、荷造りをし警察署に行くと、やはり色んなことが頭の中に浮かび、真っ先にトイレに駆け込み嘔吐する自分がいました。
受付を済ませ、待合室にて順番待ちをする事になりアコーディオンカーテンを開けると、赤ちゃんを抱っこした若い女の子が座っていました。
この子も、バカな旦那の為に可哀想な思いをしているんだな…と思いながら座っていると、受付けのおじさんが女の子に 面会室にどうぞ!と言いました。
中に入りしばらくすると、微かに笑い声が聞こえて来ました。驚きました。
私には何で笑えるのか意味がわからず、楽しい会話なんかできるの?と思いながら座っていると、15分程で出て来ました。女の子は、必死に涙をぬぐいながら出て来て、
お待たせしました…と。
再びしばらく待つと、いよいよ私の番になりました。
中に入り椅子に座ると、向こうから人が入って来ました。Mでした。
Mは私の顔を見るなり駆け寄り、「ごめん、本当にごめんなさい」と言いました。
私は怒った表情で優しい言葉もかけられず、「携帯の中身を確認した。」と言いました。
Mは、一瞬 やっぱり…と言う顔をしましたが、それでも嬉しそうに少し笑いました。
そして、私に「俺のせいで痩せたね…」と泣き出しました。
私はそれを見て、「あなたは元気そうですね!」と言い返し、半ば睨むように見ました。でも、今まで我慢していたものが爆発し、次第に涙が溢れて来ました。
自分でも少し驚きました。この人に会ったら泣いてしまう自分がいるのだと…。
少し無言のまま時が過ぎると、Mの方から「また手紙をだしていいかな?」と言いました。
私は、「生きる事に必死だから返事を書けるかわからない」と答えました。
それでも構わないと言ったので、最後に、「お金が無いと困るんでしょ!とりあえず置いてくけどこれが最初で最後!」と言いました。
Mは、「ごめん、ありがとう」と言いました。私は黙ったまま頷きました。
そして、面会室から出ると、次に待っていたのは私よりもずっと年上のお母さんと20歳くらいの息子さんでした。私が、お待たせしましたと声をかけると、お母さんは軽く会釈をしましたが、私を見る事はありませんでした。
私はこの時、警察の厄介になっている人が沢山居るんだな…と思いながら帰って行きました。
その後、すぐにMから手紙が届きました。
内容は再び謝罪の言葉でしたが、手紙の最後に「今度はいつ会えますか?」と書いてあり、追伸で、「次に会える時は笑顔が見えるように頑張ります!」とかいてありました。
わたしは、留置所の中で何をどう頑張って私を笑顔にするんだろう…と思いながら、手紙を徐にポイッと投げました。可哀想とか、不自由しているだろうに…など、これっぽっちも考えませんでした。
私は冷たい女だと自分で自分に言いました。でも、許せないから間違ってない!と言い聞かせ、その後も返事は書きませんでした。