
10月21日 火曜日 天気 曇り




シニアの読書生活 鷲田小彌太 著
食欲と読書欲
人間は食べないと死んでしまう。本は読まなくても死ぬことはない。
食欲は満たされると拡大するが、物質的に限度がある
読書欲には、元気がない。広大無辺である。それは精神の大きさが広大無辺なことに照応している。
シニア期、読書欲さえあれば、人間は精神的満足を、心の平和をうることができる。
本を読むから、テレビがおもしろい。
本を読むから、酒が美味しい。
テレビが本よりおもしろかったら、本を読まないでしょう。
酒が美味しいからと、酒を飲み続けることはできないでしょう。
なぜ、本を読むのか。そこに本があるから。
読書をする人の顔は美しい。
その理由は、
苦労した人は、他人の痛みがわかる。
人は本を読むことで、他者の人生や経験を生きることができる。本だけでなく、映像や芝居でも同じような追体験が可能だ。しかし、読書のほうが、はるかに集中度と持続度を必要とする。能動的である。創造的といってもいい。
読書のなかで、人はのめり込むように他人の人生とつき合うのである。
多様な人生を理解し、それぞれの生き方に反応できる力、表現力が備わることで、読書をする人の顔を美しく見せている。
一時間幸せになりたかったら酒を飲め
三日間幸せになりたかったら結婚しろ
一週間幸せになりたかったら豚を殺して食べろ
