*感激のイタリア旅行⑪ 世界遺産のマテーラ 洞窟住居の中を見学 | のむらりんどうのブログ       ~君知るや ふたつの意識~

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2002年9月22日の早朝。目覚めて布団の上に起きあがった瞬間、私は「光の玉(球)」に包まれたのです。以来、「自我」(肉体と時間に限定されたこの世に存在する私)と、「真我」(肉体を超えて永遠に宇宙に実在する私)の、ふたつの意識を持って生きています。

 

 

  アルベロベッロ → マテーラ

 

 

     アルベロベッロに泊まった翌朝、バスで西方のマテーラに

    向かいました。55キロ、時間にして1時間半ほどのところ

    に「サッシ」と呼ばれる洞窟住居群があり、ユネスコの世界

    遺産に登録されていす。

 

 洞窟住居というと、キノコのような形をしたトルコのカッパドキアを思い浮かべますが、マテーラのそれは日本にある「軍艦島」のように見えました。あいにくその日は朝から雨でしたが、傘とレーンコートを用意していたので大助かり。しかし、坂の多い濡れた石畳の上を歩くのは往生しました。

 

見渡すと、巨大な岩山のあちこちに掘られた洞窟住居――。強いていえば、中世のマンションといったところ。山の上から下まで幾層にも家があり、おもしろいのは「家の前の通路が下の家の屋根の上」といった奇妙なすがたも。

 

 原始の時代から、世界には岩穴に居住した人たちが大勢いたことはつとに知られています。またその中に神仏を祭り、聖堂としているところも数多く存在しています。なかには古墳もあって、たとえば栃木県宇都宮市にある「長岡百穴古墳」は有名です。しかし、ここのように相当高い岩山を居住地としているのも珍しい風景でしょう。

 

 

 

 

 われわれツアー客は、家の中を見学させてもらいました。中に入ってみるとごく普通の部屋ですが、小ぎれいに整えられていました。日用品に食卓やベッドなども。当然のことながら窓はなく、それにしても狭い。そのうえ驚いたのは部屋の中央に「馬」の居場所があり、“人畜同居”の生活だったのです。床に糞尿が流れ、不衛生極まりないと思うのですが、慣れるしかなかった? 我慢、がまんか。

 

 ところで、添乗員さんの話では、ここはあの有名な映画「007」の舞台となり、キリスト映画「パッション」のロケ地にもなったとか。残念ながら私はどちらも観ていないのですが、ショーン・コネリーと浜美枝は記憶しています。

 

 

 

 そして、11世紀につくられたというこの洞窟には、第二次世界大戦後も2万人が住んでいたのです。しかし、「不潔な貧民窟」と呼ばれていたため、その後、住民は他地区に強制移住させられました。そのため、マテーラは一時廃墟となったのですが、政府の観光化政策によって住民は街に戻り、ふたたび過去のすがたがよみがえったとか。

 

                               (記 2021.5.11 令和3