潰瘍性大腸炎(国内患者約6万4000人)など
炎症性腸疾患の組織から出る一酸化窒素(NO)が、
大腸がんの原因となっていることを解明したと、
田澤大・岡山大助教(消化器外科学)らの
研究グループが8日、発表した。
将来的に、NOを抑制して発がんを予防する薬の開発が期待されるという。
研究成果は8月13日付の米国科学雑誌
「Experimental Cell Research」電子版に掲載された。
NOは、炎症細胞などから作られるガス状の分子。
細菌やウイルスの感染から守るが、慢性的に炎症が続くとNOが過剰に作られ、
正常な細胞の遺伝子やたんぱく質の機能を失わせるなどの悪影響がある。
田澤助教らは、ヒト大腸腺種(せんしゅ)(大腸ポリープ)細胞に
NOを与え続けると、大腸がん細胞になることを確認。
また、ヒト大腸腺種細胞をマウスの背中に移植して慢性炎症にし、
NOができにくくする薬剤を投与したところ、
大腸がんになるまでの期間が延びたという。
若林敬二・静岡県立大教授(環境発がん)の話
「主要ながんの一つ、大腸がん発生の一因を解明したことは重要で、
予防や今後の治療に役立つ成果だ」
そっかぁ
私には間に合わなかったわ