4/7 | Cinemanian

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バタバタと過ごしてたらあれよあれよという間に桜が咲き、咲いたそばから散ってゆくのを見ていると、何事も移ろってゆきとどまるものなどないのです、という真理を、ふとした瞬間にすごくリアルに感じて少し恐くなる(子どもの頃に、ハッ!人って死ぬのか!と気づいたときのような心持ち。)
そんな頃友達に会ったら、タイミングよくその日の会話のトピックが「人の気持ちなんて(自分も含めて)分からない。今日こう思っていても明日も同じように思うかなんて分からない。」というもので、しかもそんな話をした翌日、思いがけずそのことを身をもって実感する出来事が。ほんとに自分の気持ちですら移ろいやすくてよく分からないなあと思っていたら、愛読するチサイさんの日記に「方丈記」の一文。


行く川の流れは絶えずして、しかももとの水にあらず。
よどみに浮ぶうたかたは、かつ消えかつ結びて、久しく止とゞまる事なし。
世の中にある人とすみかと、またかくの如し。


そしてこう続く。

あああああ・・・。
声には出さなかったけれど、大きく息を吐く。
いままでリアリティを感じたことなんてなかったこの文章が、
なぜか突然理解できる。
その通りだなあ、と深く頷く。


あああああ・・・・と、わたしは声を出し、寸分違わず同じことを思った。

数年前からサーフィンやサーフィン的な物事に関心があるのも(あるのです。)、けっきょくここに繋がるのだと思う。
サーフィンに取り憑かれた人は波乗りをしてるうちに、意識的にしろ無意識にしろ、このことを頭だけでなく体で理解するようになる気がする。

現代だからか日本だからか東京だからかそのどれもだからか分からないけど、
ふつうにしてると流れ流れて日々が終わってしまうので、
同じ”久しく止とゞまる事なし”ならば、せめて・・・と思った。

ので、今年は梅酒をつけよう。
あえて噛みしめないとね。