前回の「洋書読み終わったよ」報告から早一年・・クマムシくんアセアセ

 

マチルダのあと手をつけた名探偵ポワロの現代版は、途中で放置してしまいました。

 

それを差し置いて、最近読み終わった1冊です。

 

The Autobiography of a Transgender Scientist

 

最近亡くなった、グリア細胞の研究で多大なる成果を出した研究者、Ben Barresの自伝です照れ

 

教授に借りて読みましたが、教授に「准教授は2日で読んだよ~。僕は2週間かかったけどね。TOEFL91点やったらすぐ読めるやろ~」

 

といわれ、焦って急いで研究の合間に読みました(笑)

 

ちなみにかかった日数は5日でしたキョロキョロ

 

彼女は貧しい家庭に生まれたにも関わらず、数学で能力を発揮し、MITを卒業したあとメディカルスクールにいき、

お医者さんになります。

 

そのあと神経科学者を志して博士課程に入学。

お医者さんのバイトをしながら卒業、後にスタンフォードの先生になった人です。

 

順風満帆なキャリアに見えますが、貧しい家庭出身のため、学費のためにたくさん働き、さらには在学中にお母さんがガンで亡くなります。

お父さんは浮気性で、お母さんは苦労されたみたいです笑い泣き

 

その上、彼女は女性として生まれたのですが、男性との自覚があるというトランスジェンダーでした。

同性愛とも違い、おそらく彼女を妊娠している間に母親が服用した薬のせいで、トランスジェンダーになってしまったそうです。

 

生理もなかったとこのことなので、実際に性に不一致を感じることは心の問題ではなく、生理的・身体的なことが原因でした真顔

 

さらにBenは母親も持っていたガン遺伝子により自らも乳がん、すい臓がんにかかります(アンジェリーナジョリーも持っている遺伝子です。)

 

今の時代はりゅうちぇるみたいな人もいて、ジェンダーレスが支持されてきたけれど、彼女の時代は女性がトップ校に入学するのも大変で、差別もまだまだあった時代。

 

困難な状況を乗り越えるということは、ほんとに大変なことなんだなと、痛感させられましたショボーン

 

研究者として成果を上げただけでなく、社会を変える活動にも力を注いだ彼(彼女)。

 

優秀で活動的な彼女がいなければ、アメリカ社会も今みたいでなかったかもしれません。

 

最近東大の上野千鶴子さんの祝辞で不平等が話題に上っているので、このBenの自伝も日本でも翻訳されて出版されたらいいなあと思いました照れ

 

メンターの大切さを説いていたりと気づきの多い一冊でしたウインク