我が正業でもある部門なのだが、顧客は、いろいろだ。
今回は、いつになく、本気になっていた。
顧客は、58歳
若い時から働き詰めで、色は炭のように真っ黒に日焼けしている。
サーファーか?プロゴルファー?のようでもある。
そして、節くれだったゴツイ指だが
彼女の人生そのものの かっこいい指がそこにあった。
左手の薬指のサイズは、15号。
節があるので、どうしても、15号になる。
中指は、19号であった。
右手の薬指は、16号
中指は20号であった。
指は短いのだが、本当に可愛らしい手で ささくれ立ってもいた。
私は、職人でもあるので、
自分の顔のシミや皴などはあんまり気にもしていないが「美容業でもあるが」
手というか、指には、高額の傷害保険をかけている「笑」
がん保険には入ってもない。
もし、がんになっても、治療はしない、と決めているので、必要ないが
指の傷害保険「外資」には入っている。
※職業など決まり事も ギャラでも、保険料は天井だw
なぜなら、欠損なんぞした日にゃ、おまんまの食い上げになってしまうからだ。
なので、手はケアもするし、指も大事にしている。
その職人の美学でもある大事な手なのだが
顧客の節くれだった+ささくれ立った+豆や傷だらけの手を見て
「超~カッコええ~~💛」と、惚れてしまったのだ。
そして、その顧客は、自分に恥ずかしそうに
「指輪が欲しいの。
人生で今までに一度も指輪なんか はめたこともないの。
こんな手だから、カッコ悪いんだけれど
人生で一度でいいから、指輪はめてみたいの。」
と、乙女のように頬赤らめて
「日焼けで、真っ黒な炭のような 正直わからないが、自分には頬赤らめる様が見て取れた」
これで、張り切って作らなきゃ~女が廃る。
常にフルオーダーなのだが、今回は
右手だろうが左手だろうが、
お母さん指からお姉さん指までどの指に嵌めても収まる指輪作ったろうじゃないか。
予算だが、毎月3800円とか、月によっては、2回だったり、
4300円とか 数字はバラバラであったが 貯めている通帳があった。
指輪が欲しい。どれだけ楽しみにしていたんだろう。「俄然やる気が みなぎってきた」
正直、大分限者のジュエリーは、作り慣れてはいるが
彼女の女心と、そのごつごつした指に、最初で最後の指輪を、この私に注文。
ドライカットで、もう~23年来の担当顧客でもある。
新幹線に乗ってやってくる顧客は数多いが、皆:時間厳守だ「お約束」
「ロン毛巻から、ドレッドまで、当時流行の先端を常に注文」
ヘルメットかぶるけど、髪形は、毎回 遊ばせてくれました。
白髪も増えたよなあ~お互い「心の声」
ムフフ。予算なんて気にするでない。
VVS2は 流石に無理だが「笑」 ルースは なんぼでもある。
そして、本気で作った。「もぉ~必死」
数多く指輪を作ってはきたが、歴代3番目に 気合いの入った出来の良い指輪が完成したのが3日前。
そして、今日の夕方、 彼女が名古屋から受け取りに来た。
お母さん指にもいけるが 右手、左手、お姉さんから、中指から、お母さん指まで
つけたり外したり、つけたり、外したり
芸能人の婚約会見のように、
うれしそうに嵌めた指輪を 見せびらかす彼女。
その時、自我絶賛キャラの自分は
「まあーちゃん、やっぱセンスいい~~💛」と、作りながら 何度も自分を褒めたたえたが
本当に、彼女に よく似あっていた。
お金を払ってもらった。
彼女の204か月分の自分用の指輪:お貯金。
預金額が0円になっていた通帳を見て、よく頑張ったなあ~と思う。
色んな苦労もあったんだろうが、かっこいい傷だらけの節くれだった指が 誇らしげでもあった。
女が頑張った自分に/ご褒美
良く似合ってます。 ジュエリー。
いい仕事をさせていただけました。
まあちゃんカッコええ💛 「ほんと、何やらしても/そつなくこなすわ~」


