最近,週末にかけて天気が良くなようです。東京の梅雨は雨が少ないようです。

今週は会議が多い1週間でした。稔りある会議ならまだしも,「会議は踊る」のも結構あって疲れています。

さて,先週末に東京食健連で,「食と農の危機に消費者はどう立ち向かうか」というタイトルで報告しました。私のほかに農業者のYさん,消費者のHさんがそれぞれ実践報告を行いました。約50名ぐらいの人が土曜日の午後にもかかわらず,熱心に討議に参加していました。

私の報告レジュメは次のとおりです。(文のみ)
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1.はじめに
・食糧と食料
・世界的な原油高と穀物価格の高騰
・経済産業省『エネルギー白書2007年版』:2007年下期の原油のファンダメンタルズ価格(需給バランスで決まる価格)は50~60ドル程度で,30~40ドルはプレミアムと試算。
・商業誌に踊る「食糧危機」の記事
*食卓危機-世界で買い負ける食料と水:『週刊ダイヤモンド』2007年7月21号
*食の戦争-空前の価格高騰が日本の食卓を襲う:『週刊東洋経済』2008年2月23日号
*日本が飢え死にする-食糧安全保障の危機:『エコノミスト』2008年4月1日号
*「食」と「農」の危機-冷凍食品事件から見えてきたもの:『世界』2008年5月号
*食料高は終わらない-実需とマネーが生む「アグフレーション」:『日経ヴェリタス』2008年6月8日号
・日本が直面している「食と農の危機」に消費者はどう立ち向かうのか一緒に考えたい。

2.現代的な食糧問題
・耕作放棄地38万6千ha
・日本から農山村と農業者の消失
・他産業からの「農業」への食指
・農産物過剰から不足の時代へ
・質の問題から量の問題へ
・貧しい国や人々には深刻な問題
・輸送に伴う化石エネルギー消費と汚染
・水・食糧・エネルギーのトリレンマ→農産物輸入は“水”の大量輸入でもある

3.消費者はどう立ち向かうか
・食糧問題は消費者の問題
・消費者は一枚岩ではない→消費者の4類型
・安全と安心
 *安全は科学的根拠に基づいた基準により判断できる。
 *安心は心の納得。
・GAPと農薬使用
・リスクコミュニケーションの重要性
・リスクゼロの食品はない
・生産しない消費者から耕す消費者へ
 *東京青空塾やNPOたがやすなど消費者の農業への参画

4.むすび
・生産者と消費者の連携
 *停滞し,後退する消費者運動や生協運動をどう立て直すか
・農業者と消費者が互いに生活を支える
・学習し,行動し,点検する
・「世界平和指数(Global Peace Index)」(Vision of Humanity groups):日本は5位,1位アイスランド,アメリカ97位,最下位イラク
・平和を守り,食と農と日本の再建運動を更に進展することが重要
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これだけ見て講演の内容がわかる人は,(同業者を除いて)ただ者ではない方ですね。

私が主張したかったことは,これまで日本は世界中から食糧(食料)を自由に調達できていましたが,今後は価格や数量の制約があることが確実なこと。そして,買い手市場の構造から売り手市場へと移行する中で,国内農業の維持と拡大は不可欠であること。その「世直し」のためには,農業者と消費者が互いに生活を支える仕組みを今一度構築する必要があるということです。

「東京でこんな研究会しても,食料自給率1%でしょ!」と言う人もいるでしょう。確かに,都内の食料供給量に対して需要量が圧倒的に多いことは確かです。
でも,多摩地域や島嶼地域ではしっかりした農業が行われているのです。
ある農業者が,「次回は,東京農業をテーマにシンポをやりましょう。」と提案されました。結構おもしろいと思います。

研究会の後,気の合ったメンバーと一緒に新宿の洒落たレストランで食事をとりました。夜景がきれいでした。そうはいっても,食糧に対する意識を変えるのは私を含めて難しいかもと自覚する夜でした。

明日はD論の審査会です。Oさん,ファイトォ~一発!