12月1日に「いざ,ソウルへ」と言ったきり,またまた更新できませんでした。最近,ブログ更新の時間がないこともさることながら,ちょっと気力が湧かないのです。でも,時間だけは確実に過ぎて,いつのまにかあと二日で新年を迎えます。娘の大学受験を控えていて,今年は帰省もせず東京で過ごすことになりました。

さて,年末恒例の「私的十大ニュース」を書きたいところですが,今年は3月11日に発生した東日本大震災が私にも大きく影響し,そのこともあって1年がとても短く感じました。2ヶ月間は思考停止と脱力感により,ルーチンワーク以外は手つかずでした。そこで,大きく「天・地・人」に分けてアトランダムに今年の回想をつづりたいと思います。

天の章
今年は3月11日に発生した大地震と大津波,台風12号など、天災が頻発した年でした。自然の力に人間は逆らえないことを思い知りました。ただ,天災にも人間は防災や減災などの手段を講じて被害を少なくする知恵を持っています。人間は自然をコントロ-ルできるという思い込みを排して,自然とうまく付き合うことが大事なのだと実感した1年でした。来年,東日本の被災地では本格的な復興が始まります。できることを見つけてお手伝いをしたいと思っています。

地の章
私の研究テーマが産直流通や地場流通論だったこともあって,地産地消の事業や運動に関わることがここ数年間続いています。しかし,今年3月12日から連続して発生した福島第1原子力発電所の事故により,大量の放射性物質が世界中に撒き散らされました。特に地元の福島県の被害は大きく,東京の上水道や野菜やお茶にも影響を及ぼしました。
このことにより,国産の農林水産物や加工食品,そして地産地消をめぐる環境は大きく転換しました。原発事故の後,慌てて帰国する留学生に「東京は大丈夫だよ」と言ったことは,予防原則の観点から言えば誤っていたと言えます。退避できる人は遠くに逃げて,原子力発電所の事故に影響されない食品を摂取するようにした方が良かったのです。
混乱した時期を乗り越えて,食品や飲料水に含まれる放射性物質の新しい基準値は暫定基準の5分の1になるようです。
そこで,このような現状を踏まえて地産地消の次段階について考えなければなりません。人間の感受性や信頼性は百人百様です。厳しい基準値を設定しても、それに安心しない人も多いはずです。でも3.11の前と後ではパラダイムは大きく転換したのではないでしょうか。世界中探しても,放射性物質に対してのリスクゼロはあり得ません。新しい基準値を下敷きにした,年齢別,地域別,ライフスタイル別の選食の提案と脱放射能の調理技術が必要なのだと思います。この点は私の研究の今後の課題でもあります。

人の章
過去のブログでも書きましたが,この夏は「人事の夏」でした。公募要領の作成から1次,2次選考,面接など多くの人にお世話になりました。おかげさまで採用した2名の助教はとても優秀で,これからの専攻と本学の教育と研究を担っていけるものと期待しています。
そして,今年も多くの人との出会いがありました。印刷した名刺の数から推計すれば,優に200名を超えると思います。ただ,最近は名前と顔が一致するまで(脳に記憶するまで)時間がかかるようになりました。会ったのが2度目、3度目にも関わらず,初めて会ったような態度を示しても気を悪くしないでね。

やり残した仕事は満載ですが,一年を振り返ってちょっと休息しようと思います。仕事は新年明けてからね。
皆様におかれましても,今年よりもずっと良い年になりますようにお祈りします。

 

haniwa

写真説明
上:高崎市で開催された「地産地消仕事人と学ぶ現地検討会」で仕事人のMさんが創られた野菜の生け花
下:高崎市の「上毛野はにわの里公園」に復元された埴輪が飾ってありました。