3/18に(財)さわやか福祉財団が主催する「日本地域通貨フォーラム」に参加しました。
 最初,堀田力さんの挨拶に,日銀の福井さんとの話を紹介された。福井さんは「国の通貨には魔物が棲んでいる」と言われたとき,堀田さんは「地域通貨には魔物は棲んでいませんよ」と返したそうだ。すかさず福井さんは「ほんとに棲んでいませんか?」と聞かれたそうだ。面白いやりとりですね。
 さて,基調講演は東大の丸山さんでした。丸山さんのお話を聞くのは2回目だが,興味深かったのは,彼が地域通貨の研究を始めたきっかけだった。大学院を修了して,カナダ・トロント大学に留学したとき,当時の指導教員がポランニーの弟子のDr.ローシュタインだったそうだ。そして,ゼミで,江戸時代の藩札に関する報告すると,バンクーバー島のLETSを紹介されたそうだ。
 また,ゼミの報告に背景には玉野井芳郎の『地域主義の思想』やハイエクの『自由化論』などの読書歴があったという。地域内通貨と地域外通貨の区別など,内と外を分ける思想は昔から重視されていたのだ。私ももう一度,玉野井さんの本を読み返そうと思った。
 午後は全国の活動事例報告とパネルディスカッションだった。これについては,後日紹介しましょう。