さて、前回に引き続き、2回にわけてエアーズロックことウルルに
旅行に行った様子をレポートします。

前回は、1泊2日のうちの1泊目のサンセットまでをレポート
しましたが、続きは一晩明けた、まだ薄暗い早朝からスタート。
前回紹介したテントでの宿泊、実は滞在の中でもランクがあり、寝袋で
野宿の人もいます!!焚き火の周りに床を置いて満天の星空を
見ながら眠りにつく・・・と一見ロマンチックに聞こえますが
こんなことしたら寒いですよっ!!死にますよっ!!

私達のテントは、その点、電球があり、あたたかいベットが
あり、とサバイバルな環境ながら、大変快適な眠りだった、というわけです。
ただし、夜は布団2枚とはいえ本当に冷えるので、靴下2枚をはき、足元を暖め
寝巻き代わりのジャージの上にウィンドブレーカー上下を着て寒さを
しのぎました。夜中見る星空は、いっぱいの星とミルキーウェイ。
友人は何個も流れ星を見たといいますが、そのころには私の目は完全に
乾燥しており、何が流れ星なんだか、分からない状態。トホホ・・・。

そして朝。5:30起床、15分で朝食を済ませ、6:30には
テント群からサンライズに向けて出発です。
サンライズ
この日の日の出は7:23を予定。それまで冷え切った外でひたすら
日の出を待つわけです。場所は、サンセットを見た先日よりも
よりエアーズロックに近いポイント。迫力は前日よりもあるとはいえ
あまりの寒さに「本当に待ったらすごい光景が見れるの?」とちょっと
逆切れすら覚えるその時・・・
右端から放射状に光が差してきて、茶色かった岩の塊がパァーっと
赤茶に明るく光輝いていくではありませんか!!
「オオ~ッ!」とあちこちで歓声があがり、やはり感動の価値は国境を
越えるものがあるなぁ、と妙に感心したりしました。

風の谷入り口付近風の谷ポイント1険しい道中







さて、感動を味わった後は、オルガ岩群ことカタジュタと呼ばれるポイントへ
移動。ウルルからは約50分の道のりです。ウルルからも見えているのですが
実際は結構な距離があるわけです。
ここは、宮崎駿アニメで知らない人はいないだろう、という
「風の谷のナウシカ」の舞台構想場所と言われています。
エアーズロックよりも高さがある岩が連なっており、そこの谷を散策するのです。
散策とはいっても、結構厳しい道のりで、アップダウン、岩がゴロゴロする
谷間をぬって進んでいきます。
前日に、ウルルで厳しい道に慣れておいてよかったなぁ・・・つくづく
思いました。

風の谷最終ポイントナウシカそのままの風景







片道1時間かけて進んだ道のりの終点は・・・
まさに、風の谷のナウシカそのままの世界!!
今度ばかりは、頭の中の曲出しのタイミングもバッチリです。
あの、安田成美のたよりない音程でか細い歌声が頭の中で響きます。
あ、あと「ラ ラン、ラン ララ ランランラン ラ ラン ランラララーン」て
いうナウシカの劇中場面の歌もね。
巨大な岩から覗く花咲くオアシス、その逆の風景はまるで巨大なオウム、という
まさに映画の世界に自分がそのまま入ってしまったようなスケール。
ここも、エアーズロックとは違った感動がありました。
感動の後には、来た険しい道をまた戻る・・・と多少疲れる経験ですが
自分の足で長い事歩き、その土地に触れる、ということは本当に
旅の充実感を体で感じる事のできるよい機会ですね。

さて、一見強行スケジュールで本当に楽しめるのか?と
最初思った今回の旅でしたが、短い時間の中でもギュッと内容が
凝縮された貴重な経験でした。この日の夕方18:00には
もうシドニーの街中にいたので、これは夢なのか?と一瞬思いますが
太ももの前部分の筋肉痛が、間違いなくエアーズロックに行ったよ!
という証拠を物語ってくれます。

それにしても・・・感動の代償は大きいものでして、その筋肉痛、未だ
和らぐ気配がありません。歩くのがキツイ!階段の下りがキツイ!
しばらくは我慢、ですね。