1970年代にフォーク系ギターを始めた方の多くにポール・サイモンのギター演奏にあこがれ、コピーされた方もたくさんおられると思います。YouTubeはおろか、ビデオも普及していなく、タブ譜さえほとんど出回っていなかったこの頃に、僕たちも一心不乱に彼らのレコードを聴いて一音一音必死にコピーしていたのを思い出します。同じ曲を何度も練習しすぎてギターの指板とフレットが擦り減ってしまうほどでした。ポールのギターは超難しいというわけではありません。しかし、曲に沿って爪弾き奏でられるメロディーは、単に伴奏という域を超え、あたかもハーモニーの一部であるかのように完全に歌の一部となって溶け込んでいます。いかにさりげなくシンプルなコードであってもポールにかかるともう芸術的です、と言えば大げさすぎるでしょうか。僕はそういうところがポールのギターの真骨頂だと思ってます。今後そんな素晴らしいポールのギターワークを何回かに分けてご紹介したいと思います。
Overs
歌に寄り添うようにギターが弾かれていますよね。