私見だが、
「事実に基づいたフィクション」
という宣伝文句の作品ほど、胡散臭いものは無いね。
受け手としては、事実に基づいたという部分に重きを置いて、少なくともエピソードと主要登場人物はノンフィクションと無意識に思い込み、
一方供給側は、フィクションという部分に寄りかかって、ひどいときには導入部分以外は全て想像の産物だったりする。
最たるものは、「仰天ニュース」で取り上げられてた
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麻薬中毒の娼婦である母親サラや、その恋人たちから虐待を受けた少年ジェレマイアの物語。
著者J.T.リロイ(Jeremiah "Terminator" LeRoy) は、 1980年10月31日にウエストバージニア州生まれの男性で、実の母親に男娼となることを強制されて育ったという。18歳の時に自分の体験を下に『サラ、神に背いた少年』を発表、その過激な内容から世間に衝撃を与えた・・・。
まあなんて、事実は小説より奇なりね・・・![]()
とおもいきや、
これ全部嘘でした。
と。
J.T.リロイという人物は存在しなかったと。
リロイのソーシャルワーカーとして作品にも登場するローラ・アルバートという女性が創り上げた架空の人物であったと。
公式の場にリロイとして現れていた人物は実はローラ・アルバートの夫ジェフリー・クヌーの妹であったと。
読者も出版社も映画会社の関係者もみんな騙されていたと。
カケラも真実の入っていない完全フィクションを「事実に基づく」を宣伝文句にして売ってたのはこりゃ詐欺じゃないのか。
真実の物語だと思うからこそ買ったという人も大勢いたはずですよ。
私が番組で紹介されたストーリーを見て最初に思った印象は「えーそんなこと本当にあるの?嘘っぽい・・・けど、真実に基づくっていうからには本当なんだわよね。まあすごいわー」だった。
てことはあれよ。
嘘っぽいと思ったものは大抵疑ってみてOKなわけよ(笑)。
まあここまでではなくても、日本にもあるよね。
さんざん言われている、真実性を疑われているやつが。色々と。
ご存知、
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- 内容(「BOOK」データベースより)
電車内で暴れる酔っ払いから若い女性を救った、ヲタク青年。女性に縁がない彼は、彼女をデートに誘うべく、モテない男たちが集うインターネットサイトに助けを求める。いつしか「電車男」と呼ばれるようになった彼に、出来る限りのアドヴァイスを与え、時に叱りながらも温かく見守る仲間たち。熱い励ましは「電車男」に勇気を与え、彼女との距離を一歩一歩縮めていく。「電車男」は果たして意中の彼女に告白できるのか?読む人全てを熱い共感の渦に巻き込む、リアル・ラブ・ストーリー。
- まだ本や映画になる前、ネットで話題になった頃に、膨大なボリュームのまとめサイトを読んだのだが、その際の印象はやっぱり
- 「とっても面白かったけど、えー本当にこんなことあるの?すごいわー。事実は小説より奇なりねえ!」
- だが後々になって思い起こしてみると、電車男はともかくとして、ヒロインエルメスの人物リアリティーの無さよ・・・。
- 多分これは2ちゃんねるにスレが立ったというのだけが真実だな・・・。
そしてこれもさんざん話題の、
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作品紹介
だいたい初恋というのはうまくいかないものだという。そんな初恋の痛みに正面から切り込んだのが本作。しかも実話をベースにしたケータイ小説を映画にしたものなのだ。
図書館にうっかり携帯電話を忘れたのがキッカケで、髪を金(というより白に近い)に染めたヒロという同級生の男子と出会った女子高生の美嘉。やがて2人は激しい恋愛へと落ちていき、ついには子供を身ごもってしまう。そんな美嘉と生まれてくる子供のためにヒロは彼女と結婚したいと言い始めるが……。
ストーリー的にはわりとありがちなものだ。けれどそれが実話がベースであることだというのがポイント・・・
すいません、読んでもいません。
読んでもいませんが、あらすじを読んだだけでもう第一印象「いいかげんにしろ」と。
恋人が末期がんになって若死して悲恋って、なんか数年前にもあったよねえ?あれは潔くフィクションだったけど。
っていうか、不治の病で悲恋ってほんと、ストーリー展開として古典中の古典で、むかしっから、アイドル映画の定番中の定番。それでも16,7歳の子達にとっては最初に目にしたものがせかちゅうだったり恋空だったりすれば、それが最初の体験で新鮮なんだろうけど、ごめん、リアリティーは皆無だわよ。
これはせいぜい髪の毛金髪の子と付き合ったってくらいがせいぜいの真実だな・・・。
もともと私は古くは「土佐日記」からして許せないといおうか、そういうしょうもない騙し行為は中身も全てうそっぽく見せるというか、そんな潔癖(笑)な私の個人的な感覚では事実を元にっていう時には、せめて主要登場人物とエピソードの半分くらいは実在のものを入れて欲しいと思う。
ほんと誇大広告だわよ。
PS.
ちなみに、著者プロフィールでイギリス貴族と結婚したというのはかならず書きながら、離婚については頬かむりという姿勢も潔くないと思う。
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