
学びながら呑みログ 第三&第四のビールの件
「第三のビール」「第四のビール」。
マスコミが考えたネーミング。ビールではないので正しくはない。メーカーは「新ジャンル」といっている。新ジャンルといわれても、なんのことかいまいちわからない。いいネーミングが欲しい。
2004年。
2003年の酒税改定で発泡酒の税率が上がった。酒税の「麦芽使用比率」に縛られない、つまり大麦麦芽以外の原料で作った、新しいアルコール飲料の研究が進められた。結果、第三のビールとして、2004年にサッポロから「ドラフトワン」が発売。原料は「えんどうタンパク」。
その後、キリンの「のどごし生」(大豆タンパク)、サントリーの「ジョッキ生」(コーンタンパク)と続く。アサヒも「新生」「ぐびなま」(大豆ペプチド)と続いたが、現在はない。
また、酒税の区分で「ビール」「発泡酒」に属させず、酒税の低い「リキュール」に属させるため、発泡酒に、麦の原料の蒸留酒(スピリッツ)を加えた。第四のビールとして、2004年にサントリーから「麦風」が発売。
第三のビールは麦芽を使わないで作った「ビールまがい」もの。第四のビールは酒税の区分でリキュールにするために作った「ビールっぽい」もの。第四のビールは原料のコストが掛かるので、ちょっと価格は高い。だが、麦芽を使っているので、ビールのような旨さはある。現在の「新ジャンル」といわれているものは、ほとんどが第四のビールだ。
2006年。
2006年に再び酒税改定。第三&第四のビール(酒税の区分は「その他の発泡性酒類」)の税率は上がって、かわりにビールの税率は下がった。また、従来からの原料以外、製法以外で作ったものはビールと同じ税率となった。新しい原料、製法による第三&第四のビール、新しいアルコール飲料は研究もできなくなった。
ちなみにビールは45%が酒税。酒類でもっとも税率が高い。本場のドイツの20倍。発泡酒は34%が酒税。その他の発泡性酒類は25%が酒税。消費税は酒税にも掛かるので二重課税となる。
現在、外国でも第三&第四のビールを出していて、価格も安い。また、スーパーのPBもあって、100円以下が相場。メーカーは新しいアルコール飲料の研究もできなくなり、高い酒税と外国メーカーとの競争でどうしようもなくなってきた。
第三のビールは「その他の醸造酒(発泡性)(1)」と表記。
麦芽を使わないで、穀類や糖類を発酵させてできた、ビールまがいのもの。苦味料や着色料でビールの味と色を出している。認められている穀物は「大豆タンパク」「大豆ペプチド」「えんどうタンパク」「コーンタンパク」。
第四のビールは「リキュール(発泡性)(1)」と表記。
麦芽使用比率50%未満の発泡酒に、大麦や小麦などの蒸留酒(スピリッツ)を混ぜたビールっぽいもの。ようするに「ホッピー」。
ということで、エントリーを。
サッポロの「みがき麦」を含めて、PBの新ジャンルは外した。また、「糖類ゼロ」「カロリーオフ」を謳うものは、ちょっと色々な原料が入りすぎて呑みたくないので外した。
その他の醸造酒
サッポロ:ドラフトワン
キリン:のどごし生
サントリー:ジョッキ生
リキュール
サントリー:金麦・グランドライ
サッポロ:麦とホップ・北海道プレミアム
アサヒ:クリアアサヒ
キリン:澄みきり・麦のごちそう・濃い味
さっそく呑み比べよう。でわ。