さて、もうさんざん取り上げられている話だがネット上に全文が出ているので紹介しよう
http://www.nytimes.com/2009/01/20/us/politics/20text-obama.html?scp=1&sq=inaugural%20speech

当然、和訳の全文もある:
http://www.asahi.com/international/update/0121/TKY200901210035.html

「民主党政権になって日本への圧力がこれから高まる」という話や「スピーチはうまいが実力は未知数」と言った話はとりあえず置いておいて(現段階では評価のしようがないので)、米国大統領の就任演説としてはケネディ以来の歴史に残る名演説になることは間違いない。

この演説の優れているところは、自分の置かれている状況、そしてどういう期待を背負って大統領になったのかを意識して、そしてそれに対して応えている事である。サブプライム問題に端を発する経済危機、軍事紛争、問題は山積みで全米を閉塞感が漂っている中で、「なんとか事態を打開してくれ」という期待を受けての就任だ。

Today I say to you that the challenges we face are real, they are serious and they are many. They will not be met easily or in a short span of time. But know this America: They will be met.

 これらの難問は現実のものだ。深刻で数も多い。短期間で簡単には対処できない。しかし、アメリカよ、それは解決できる。

就任演説なので具体的な解決策は示していないが、しかしながら問題の深刻さを訴えたその後で "They will be met." (それは解決できる)と自信を示すところはグッとくるものがある。

このくだりは今の日本企業の経営にもそっくりそのまま言えるのではないか。だからこそ、私もここで言おう。

問題は深刻だ。簡単には解決できない。しかし、解決できる。


アメリカに負けている場合ではない。皆さん、がんばりましょう。