今日は選挙でした。

奈良のここら辺は大きな家が多くて、小学校へ行く道すがら、すれ違う人がホント居なくてビックリしました。

ター坊が死んで1か月がたちました。

1か月もター坊を見なかった日はなかったな。

電車に中で、待ち受け見ながら泣いたな。

 

ター坊13歳

三毛子12歳。黄美子も姉妹で12歳。

今日は三毛子のお話を、

生まれて半年ぐらいのとき、去勢、女の子もこれでよかったのかな。その手術をしました。

三毛子のお腹には7匹の子が宿っていました。子供が子供を産めるわけはなく、手術のときにそのことを聞きました。膿盆に7つの輪がシャボン玉のようにありました。

息をしていたからあんな風に膨らんでいたのかな、と大分たってからそう思いました。

生きていた子が死んだときのように葬ってくださいとお願いしました。

一緒に保護した兄弟の雄猫との子ですから、血が濃すぎて生まれてもかわいそうな子になっていたかもしれません。(先生)

そして、三毛子はまだ小さくて、子供を産める身体ではなかった。(先生)

そんな話を聞いている最中、

「先生!」と呼ぶ声。

私も一緒についていきました。

診察台なのか、手術台なのかわからない台の上で、目が開いたまま、舌をだしている。三毛子がいました。

目にはうっすら幕が張っているような、焦点が定まっていない、目です。

当時最愛のミッシェルの最期のときの顔と同じだと思いました。

 

三毛子が死んだ。

今から連れて帰るはずの三毛子が息をしていない。

先生はベロを引っ張ったり、ストロで空気を入れてり、して、帰ってこいって言っていた。

私は何度三毛子を呼んだんだろう。

三毛子

三毛子

 

みけこぉぉぉぉぉぉぉぉぉ

 

10回、20回。

分からない。とにかく、呼びまくった。

その時、楽しく長生きできるように、こんな痛い思いしたんだよ。

死んだらあかんやん、なんで死ぬんや。

いたずらしてもいいから、何しても怒らへんから、

今死なれたら、つらい。

ずるいと思うかもしれんけど、つらい。

先生も、私も、三毛子から離れた。

大声の私が黙っただけで、とても静かだ。

みんなが三毛子を見つめる。

 

鼻がぴくっとして、ベロが口の中に入る。

帰ってきた。

呼んだら帰ってきた。

先生はこんなんは初めてや、と言われた。

 

 

三毛子はとてもかわいい声で、鳴く。

三毛子あんた今日死んだんやで。でも、戻ってきた、長生きせなあかんよ。

 

 

あれから11年か。

人間でいうなら、芸術大の彫刻科専攻の芸術家になった。

家の柱や、壁は見事な三毛子先生の彫りが刻まれている。