3月の第1週に子どもたちに紹介したい本 | 撫肩草子

撫肩草子

きものを着るようになって気づきました。なで肩だったってことに…

  春が近づいてくると、いつもならウキウキしてくるのですが、今年は制約が多く、気分が沈みがちです。
  けれども季節は巡って、啓蟄の頃になりました。

●『じめんのしたのなかまたち』ケティ・ベント/絵 エベリーン・ハスラー/文 若林ひとみ/訳 (冨山房)1990年

  秋から春にかけての、地面の下の小さな虫たちのお話です。大の仲良しの5匹はトランプをしたり、蓄えてある食べ物を見せ合ったりして過ごしていました。エンゲリンとリアは、それぞれ何かの幼虫のようです。
  リアは白い糸で編んだハンモックで寝ています。日が経って、みんなが呼んでもリアはやって来ません。そしてある日、ハンモックは空っぽになっていました。エンゲリンの秘密の食料は地上に芽を出し…

  美しい絵本です。20年ぐらい前に、小学生の男の子が「きれいな絵本だよ」と、教えてくれました。
  その彼も今では、すっかり大きくなってしまいましたが…。

  また、マスクが無いのも辛い、花粉症の季節まっただ中でもあります。
●『はなのあなのはなし』やぎゅうげんいちろう/さく かがくのとも傑作集 (福音館書店)1982年

  鼻のしくみや働きを教えてくれる、愉快で真面目な科学絵本です。
「だんだん はだづばりが ひどくだって きちゃった。ぼう、べっとじ ぼどって でばす。おやすびださーい。ずる。」(引用) 何て言ってるのかな?
  上を向いて鼻の穴を見せてあげてください、とか、鼻をつまんで、なにぬねの、まみむめもと言ってごらん、とか、子どもたちにも参加してもらえるようになっています。
  また、みんなで楽しく読めるといいですね!

  今年はこの本も入れましょう。
●『いっしょだよ』小野寺卓矢/写真・文 (アリス館) 2012年

「あなたは 
    だれと いっしょかな?
    ・・・
    めに みえるもの
    みえないもの

    すぐ ちかくにも
    ずっと ずっと
    とおくにもー

    ちゃんと 
    いっしょ だよ」(引用)