この書籍を読んでいるのは自分の生き方に参考にしたかったからです。また北方謙三先生の三国志を読んでいる影響もあります。

 三国志は正史と演義が存在し、正史は中国が統一された直後、司馬炎の指示によって編纂されたが、演義は14世紀に出版された。この書籍の著者の見解によると、曹操の魏は比較的短期間に滅んだので、書籍などで曹操を悪者として語っても為政者の機嫌を悪くすることもなく、また曹操が中国の為政者が好む儒教的な価値観とは全く異なった価値観だったので、後の時代の儒教的価値観を尊重する為政者や一般市民からは悪者として語られた。

 この書籍の著者の指摘で、乱世という時代は反社会的な人の劣等感やコンプレックスと非常に相性が良い。乱世という時代は名門の出身である袁紹よりも、若い頃に不良だった曹操を選んだ。乱世という時代はそのような方々が活躍できる時代でもある。

 以前に読んだ「極楽征夷大将軍」という書籍においても、鎌倉時代末期や室町時代初期は、平時ならば活躍できない異能の才が活躍できた時代だったと指摘してありました。

 日本も乱世に突入したような感触が強いです。もしかしたら、反社会的な人ではなくとも、一般市民の劣等感やコンプレックスと非常に相性が良い時代かもしれません。