いよいよ明後日、「ホルモンの真実~その1」および「いのちのコラボ」セミナーを開催します。

いずれもいかに胎児期および幼少時期の“場“、つまり取り巻く環境が大切かをお伝えする内容です。

ここに問題を抱えると・・・・・・

残念ながら、この世の中は復讐、嫉妬、不幸、猜疑心、不安、うつの連鎖になります。
(いまのアフリカ、ウクライナや中東で計画的に行われている、そして今後はアジアで行われようとしている殺戮は、後世にまで傷跡を残します。)

このことが医学界でもようやく学問的に証明できるようになってきています。


これは、エピジェネテックス(遺伝子を超えた環境遺伝)、インプリンティング(刷りこみ)などの現象としてここ数十年でかなりの研究結果が出ています。

さて、現代人は携帯のとりこ。

片時も離せませんよね。

しかし、赤ちゃんの育児中に携帯は禁物。


そんな最新の研究結果が報告されました(Translational Psychiatry, 2016; 6 (1): e702 DOI: 10.1038/tp.2015.200)。

実験対象はラットの赤ちゃん。


普通の養育と断続的で予測不能の養育のグループに分けて赤ちゃんラットの成長を観察しました。


そうすると。。。。


断続的で一貫しない養育を受けた赤ちゃんラットは、なんと成人してから、楽しみ(大好物の甘いもの、仲間と遊ぶ)にまったく興味を示さないようになったといいます。


これは心理学用語で「無快感症:エンヒドニア(anhedonia)」と呼ばれている状態。


この状態はうつ病の初発症状でもあります(抑うつ症になる)。


この原因として研究者たちは、脳の快感の中枢である「ドーパミン神経回路」が一貫しない養育環境では発達しないのではないかと指摘しています。


これぞまさしくエピジェネテックス(遺伝子を超えた環境遺伝)。


その後の一生の子供の心身の状態まである程度決めてしまうのです。。。。



おそろしや環境遺伝ショック!


母親が携帯のメッセージなどに気が向くと、赤ちゃんは抱かれていたとしても敏感に分かります。


ちなみにワンちゃんも考え事しながら散歩していたりして、注意が逸れているとそれを敏感に感じることができます。


「あ~あ、自分に関心がないんだなぁ~」って。


成人よりも赤ちゃんや人間以外の他の生命体の方が敏感に感じるのではないでしょうか?


何かに接するときは「いま、ここ」の感覚(一心に注意を向ける、大脳思考を止める)を忘れないように私の自戒としてもよい論文でした(^O^)。