私はあまり辛いものを食べることができません。

ちょうど大学を卒業したころに、海外ではじめてタイ料理を食べました。

そのとき、目の玉が飛び出るほど辛い食べ物のオンパレードに辟易した想い出があります(*_*)。
このときはじめて「hot」の意味が分かりました(*^。^*)。

暑い地域では香辛料をたくさん使用するのは、体温を下げる効果があるためというのはみなさんご存知だと思います。





香辛料入り食品を習慣的に摂取すると、あまり食べない集団に比べ、全死因死亡のほか、がん、虚血性心疾患、呼吸器疾患による死亡が減少することが報告されています(BMJ. 2015;351:h3942.)。


対象は、ベースライン時にがん、心疾患、脳卒中に罹患していた参加者を除く、30~79歳の48万7,375人(男性19万9,293人、女性28万8,082人)
(2004~2008年に、中国の地理的に多様な10地域で50万人以上の参加者の登録を行ったChina Kadoorie Biobankのデータを使用)



その結果は。。。。




香辛料入りの食品を週に6~7日食べる集団は、週に1日も食べない集団に比べ、全死因死亡の相対的リスクが14%減少したといいます。


 また、全体では、香辛料入り食品を週に6~7日食べる集団は、週1回未満の集団に比べ、がん死、虚血性心疾患死、呼吸器疾患死のリスクが有意に低かったようです。


感染症死は、女性では週に6~7回食べる集団で有意にリスクが抑制されていたという結果。


原始人食や米国のパレオダイエットでは、辛子に含まれるカプサイシンには「リーキーガット」を起こす作用があるため、常食を勧めていません。


この結果ずっと不思議だなと思っていました。


そしてよく見ると。。。。


香辛料入り食品をほぼ毎日(週6~7日)摂取している集団は、それ以外の集団に比べ、農村地域居住者や喫煙者、アルコール摂取者が多く、赤身肉や野菜、果物の摂取頻度が高かったといいます。


この2つの集団では食とライフスタイルがまったく違いますよね。


これじゃ比較そのものが難しくなります(交絡因子)。


この研究結果で一つうなずいたのは、香辛料入り食品をほぼ毎日(週6~7日)摂取している集団全体で最も摂取頻度の高い香辛料のタイプは生唐辛子(約8割)であり、次いで乾燥唐辛子(約6割)であったこと。



「唐辛子ソース」「唐辛子油」などの高度加工品ではこのような結果にはならないと思います。
摂取するならやはり、生唐辛子、乾燥唐辛子にしましょう(^O^)。