時間が過ぎ去っていく。
誰が望もうが、望むまいが、あいも変わらず時が流れる。
生まれ落ちた瞬間から身分が決まっていたり、
身長や体重や、性別や肌の色で行動が制限されたり、
差別や偏見が生まれたり、
国籍や宗教が元で自由が奪われたり、
無駄に幾つもの命が奪われたり、
何もかもが不公平で、不平等で、矛盾だらけのこの世界で、
唯一つ時間だけは誰にでも平等に、正確に、脈々と流れ続ける。
あれからもう何年が過ぎたのだろう。
とても自分に良くしてくれた祖母が亡くなって、
兄には2人目の子どもが出来て、
同級生が自殺して、
12年以上も飼っていた愛犬が急に姿を消して、
広い世界が見たいと渡米を決意して、
もっと広い世界が見たいと地球の旅を決意して、
もう何年が経つだろう。
未来はすぐそこにあるのに絶対に手が届かない。
過去はたった今通り過ぎたばかりなのに絶対に取り返せない。
4年前はサンフランシスコで一人、バスの中。
3年前はアメリカ東海岸で大西洋に昇る朝日を眺めた。
昨年、一昨年は夜の新宿2丁目、地下一階の暗がりでJAZZに沈み込んだ。
そして今年はここ屋久島で年を越えようとしている。
来年は、再来年は、全く想像がつかないが、
地球上のどこかに、意識の裏側のどこかに流れ着いてることは間違いない。
旅はどこまでも続く限り無い迷路だ。
初めからゴールなんて目指してない。
2008年もあと数時間を残すところまで来ている。
来年もまだきっと空は青いし、山も深い。
何かが大きく変わるかもしれないし、
大して何も変わらないかもしれない。
過ぎ去った過去には決して別れ惜しまず、
新しく来たるべき未来をいつでも快く迎え入れよう。